更新料が有効か否か——更新料返還請求訴訟は、業界でも注目の高い判決が下されていますが、これと同じように話題となっているのが、「敷引き」に関する裁判です。

訴訟の概要は・・・


関西圏を中心に、慣習となっている敷引き制度。敷金と性質は似ていますが、そのシステムは独特な地域色があります。その敷引き制度をめぐり、訴訟が起きていました。

<概要>
平成18年8月、当時33歳の男性会社員が京都市内の賃貸住宅を契約。
・月額賃料/9万6000円
・共益費/1万円
・保証金/40万円
・退去時には通常損耗・自然損耗の原状回復費用を保証金から控除する特約あり。
→控除率/1年未満18万円、2年未満21万円、3年未満24万円、4年未満27万円、5年未満30万円、5年以上34万円

<退去時>
平成20年4月に退去。契約年数が2年未満のため、保証金から21万円を控除した19万円が返還された。


元入居者の男性は、この保証金から一定額を控除して返還する特約は、消費者契約法10条に反するとして、21万円の返還を求めて訴訟を起こしていました。この裁判の結果は、「貸主の勝利」。つまり、元入居者の訴えは通らなかったのです。


※敷引き制度とは…入居するときに払った保証金のうち、退去するときにかかる原状回復費用をあらかじめ決めてしまい、その分は返還されないもの。詳しくはこちら→関西ならではの「敷引き」、その実態は?

>>>争点となったのは、「特約の有効性」と「消費者契約法第10条」だが・・・