終の住処か? 期間限定か?
好立地物件は値崩れのリスクが少ない一方、割高である |
一方、「終の住処」として長期居住を前提とする場合は、極論すれば自分が満足すれば良いのですから、物件の流通性よりもいかに自分の価値観に対してコストパフォーマンスが優れているか?という観点で物件選びをするのが良いでしょう。例えば、車中心の生活であれば駅から遠いけど広い物件、階段が苦痛でなければエレベーター無しの物件等、自分にとって重要ではない条件を外すことによって、よりリーズナブルに物件入手ができることもあります。
立地・広さ・築年数……、優先順位を整理してみよう
中古マンションの価格は主に立地・広さ・築年数の3要素で決まります。漠然と「好立地で広くてなるべく新しい物」などと考えていては物件探しが難航してしまうもの。まずは理想とする生活や自分にとっての家の価値を定め、条件の優先順位を整理してみることが大切です。環境・利便性・立地のステイタスなどの条件を元に、なじみのない街を調べてみると意外な発見があるかもしれません。広さの判断も、夫婦で将来子供2人の予定だから3LDK=80平米以上、と単純に広さを決める前に、設計者と仮の間取りをつくってみることも良いかもしれません。実はリビングや個室が不要だったり、広大な玄関が欲しくなったり……、思いもよらなかった結果になることも。
築年数が古い物件を探せば、新築・築浅ではとても購入できない立地に住むことが可能であったり、周りの建物より高くて景色が素晴らしかったりと、古いがゆえの付加価値も多くあります。 大切なことは、お金・生活・物件のあいだを巡りながら等身大の理想を形作り、目標がはっきりとした物件探しをすることです。その結果、新築物件や賃貸の方が自分の価値観に即していると感じる方がいるかもしれません。 冒頭で「下準備」という表現を使いましたが、実のところ、自分の生活について考え直す時点からリノベーションは始まっているのです。自分のライフスタイルを自ら編集し、中古住宅という「ストック」を利用して実現する理想の生活。そのプロセスこそがリノベーションの醍醐味なのです。
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