アトピー性皮膚炎に似た病気

アトピー性皮膚炎に似た湿疹があります。アトピー治療をしても改善しなかったり、思うような効果が出ないことがありますので、まずは自己診断せず、医療機関で正確に診断してもらいましょう。

よくあるアトピーに似た病気をご紹介します。

■接触性皮膚炎
植物・金属などが皮膚に接触した部分に、紅斑(こうはん:赤い湿疹)・丘疹(きゅうしん:盛り上がった湿疹)・水泡(すいほう:水を持った湿疹)が生じる皮膚炎です。痒みがあります。湿疹だけでは、アトピー性皮膚炎と区別は困難です。アトピーと異なるのは、起こる原因です。また、アトピー性皮膚炎は様々な原因で湿疹が起こるので治りにくいのですが、接触性皮膚炎の場合は原因を特定できれば、その原因を除くことで治すことができます。
(参考「アトピーと類似! 治しやすい接触性皮膚炎」)

■疥癬(かいせん)  

指の疥癬の写真です。発疹は続いています(写真提供:九段坂病院 皮膚科 大滝 倫子 先生) 

疥癬で発疹が起きている症状部位(写真提供:九段坂病院 皮膚科 大滝 倫子 先生)

ヒゼンダニ(疥癬虫)というダニが、皮膚の角質層内の寄生しておこる皮膚感染症で、赤い発疹が見られます。湿疹だけだとアトピー性皮膚炎に似ていますが、発疹が線状に連なっているのが特徴です。ダニが皮膚にトンネルを作った山が連なっていることです。同じ生活をしている人にうつってしまうことがあります。
(参考「ダニが体に寄生! アトピー治療無効の疥癬」)


■脂漏性皮膚炎 

鼻の脇にある赤い湿疹が脂漏性皮膚炎 (写真提供:NTT東日本関東病院 皮膚科部長 五十嵐敦之 先生) 

鼻の脇にある赤い湿疹が脂漏性皮膚炎 (写真提供:NTT東日本関東病院 皮膚科部長 五十嵐敦之 先生)

この病気の原因は誰の肌の上にもあります。それは皮脂とカビです。皮膚には皮脂腺があり、皮脂が分泌されていますし、害のないカビ(真菌)も常在しています。皮脂は様々な要因で異常に増える場合がありますが、皮脂がカビによって脂肪酸に分解される過程で、皮膚に炎症が起こってしまうことがあります。これが「脂漏性皮膚炎」です。
(参考「かゆさで皮膚がむける!脂漏性皮膚炎」)


■手湿疹 (主婦湿疹)

家事などで水を使う事が多いと手湿疹が起こります

家事などで水を使う事が多いと手湿疹が起こります

別名「主婦湿疹」とも呼ばれるように、水を扱う人に多く見られる症状です。アトピー性皮膚炎の湿疹とよく似ていますが、文字通り手だけにできるのが特徴です。症状は、手指の皮膚の乾燥が目立つ、手指の皮膚が硬くなる、手指の皮膚に亀裂が出てくると言った症状が特徴です。
(参考「ひょっとして手湿疹? 冬場のひどい手荒れ」)
 
■妊娠性痒疹(にんしんせいようしん)
妊娠すると、手足の外側や、胸やお腹、背中に細かい盛り上がった湿疹(丘疹と言います)が出て、痒みが強いです。

■妊娠性疱疹(にんしんせいほうしん)
湿疹が、水を持った湿疹で、環状に集まった水泡の周りに、赤い湿疹が見られます。いかにも、『水疱瘡(みずぼうそう)』のようです。原因は、妊娠によってホルモンが変化したためと言われています。

■PUPPP(Pruritic urticarial papules and plaques of pregnancy)
日本語訳は無いのですが、妊娠中に出てくる「じんましん」のような湿疹です。妊娠の後期に発症し、初めての妊娠に多いと言われています。お腹を中心に、蕁麻疹のような湿疹が出てきます。
(参考「妊娠中は湿疹やアトピーがひどくなる?」)
 
これらの病気の場合、アトピー性皮膚炎の治療や対策をしても治りにくい可能性があります。
 

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