耐震リフォーム/耐震リフォームの費用

耐震・断熱は「ついで」のリフォームがお得?(2ページ目)

耐震・断熱化は古い住宅では非常に重要なリフォームの一つですが、実は他のリフォームと一緒に施工した方が長期的に考えるとお得になります。今回は「ついで」に考える耐震・断熱リフォームについてご紹介します。

大野 光政

執筆者:大野 光政

リフォームにかかるお金ガイド

部分的な耐震・断熱工事では効果が薄くなる

リフォーム中
住まい全体のバランスを考慮して、耐震・断熱工事を行います。部分的な施工だけでは、効果があまり期待できません。
最近では非常に優れた耐震金物・金具や、断熱材が開発されていますが、それらは正しい工事、かつ適切な箇所に設置してこそ、期待する耐震性能や断熱性能が得られるものです。

さらに耐震工事においては、住まい全体に耐力壁(建物の水平方向の揺れを支える壁)がバランスよく配置されていることが重要ですし、断熱工事では外部に面する屋根・外壁・床全体に断熱材を充填することが求められます。耐震も断熱も部分的な施工では、効果が小さくなりやすいのですが、かといって一気に住まい全体をリフォームするには費用がかさみます。

いますぐにリフォームする予定がないのなら、慌てて耐震・断熱リフォームを実施するのは考え物です。やむをえず検討する場合でも、「ついでに」とか「どうせやるなら」という業者の言葉に惑わされず、自分の予算をしっかりと把握し、住まい全体の計画と照らし合わせ、一度に全部ができなくても、「○ヵ年計画」という具合に構想を立てて部分的に進めていくようにするのも良い方法です。

補助金・減税からではなく住まいの計画からアプローチ

そこで重要になるのが、住まいのリフォーム計画です。「貯金に余裕があるから耐震」「減税が受けられるから断熱」と安易に考えるのではなく、我が家をこれから後何年維持する必要があるか、家族のライフスタイルはどう変化するか、などを考えながら、住まいの将来像を描きながらリフォーム計画を策定することで、無駄な費用を極力なくすことができるのです。

住まいの計画が固まってきて、業者と打ち合わせをする段階になったら、自治体の耐震化補助金などを業者に尋ねてみるとよいでしょう。その業者に補助金を利用しての施工実績があれば、積極的に制度の概要や手続きを教えてくれますし、業者の信頼度も見えてくるのではないでしょうか。

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