誰でも気分が落ち込む時はありますが、うつ病に見られる気分の落ち込みはそれとは別次元のもので、健康な人には想像し難いものだと思います。今回は具体的な症例を通して、うつ病の気分の落ち込みはどのような症状として現れるのか、また、それをいかに克服していくと良いかをお話いたします。

うつ病の症例

もしも気分がひどく落ち込むようなら、うつ病かもしれません
もしも気分がひどく落ち込むようなら、うつ病かもしれません
35歳の女性。2ヶ月前に夫の浮気に気付き、その直後から、不眠、食欲不振が出現。起床後、朝から疲れを感じ、体がだるく何もやる気が起きない。悪い病気に罹ったのではと思い、掛かり付けの医院を受診して検査しても異常は認められなかった。精神的な問題ではないかという事で紹介状をもらい、精神科を受診。

受診時の女性の主な訴えは以下の通りです。
  • イライラしがちで、あたりやすい
  • 何にも興味がもてない
  • 涙が良く出る
  • 死にたいと思うこともあるが、子供のことを考えるとできない
この例は、「夫の浮気」を契機としたうつ病で、受診時のうつ症状はかなり重いです。次に、この“うつ”はどう克服したら良いかを述べます。

うつ病の克服

このケースのうつの原因である「夫の浮気」は難しい問題です。この先も結婚生活を続けていくという前提で話をしますが、結局は、彼女と夫の2人で結婚の価値を再確認しあい、結婚生活を送る自信が回復できれば良いのです。

しかし、現時点のように、うつが強い時には思考力、判断力とも低下していますので、夫婦で語り合うこと自体、困難かもしれません。まずは、抗うつ薬を用いて、「気分の落ち込み」「何もやる気が起きない」といった抑うつ症状の改善が必要です。ただ、症状は即効的に改善されるわけではなく、個人差はありますが、症状の改善がはっきり認められるまで、2~4週間はかかるでしょう。

その後は、失われた信頼関係の回復です。これは大きなチャレンジになると思います。半年、1年、もしくはそれ以上、時間がかかるかもしれませんが、2人で「もう一回やりなおす」という強い気持ちで乗り切っていくしかないでしょう。

この例では「夫の浮気」がうつ病の契機ですが、うつ病はいろいろな事がきっかけとなります。引越し、昇進、転職、出産……。誰もが罹る可能性があります。もしも気分がひどく落ち込み、日常生活に変調が現れるようでしたら、「精神科に行って相談」することを考えてみてください。
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