卵巣腫瘍…卵巣の腫れは3段階

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卵巣腫瘍は良性腫瘍でも悪性腫瘍でも、自覚症状がほとんどないのが特徴

「卵巣腫瘍」は全てが悪性の卵巣がんではありません。卵巣の腫れの総称で大きく3つにわけられます。

  • 卵巣腫瘍……卵巣の腫れの「総称」
  • 卵巣がん……明らかな悪性腫瘍
  • 卵巣のう腫……明らかな良性腫瘍
  • 境界性悪性腫瘍……悪性と良性の間の性質を持っている腫瘍

卵巣腫瘍の初期症状

卵巣は「沈黙の臓器」と呼ばれています

「沈黙の臓器」と呼ばれる卵巣。良性腫瘍でも悪性腫瘍でも、自覚症状がほとんどないのが特徴

いずれの場合も、卵巣が多少腫れている程度では全く症状が出ません。極端に大きくなればお腹の圧迫感などで気づくこともありますが、検診や他の症状で内科の診察を受けた時にたまたま発見されるケースのほうが多数。

お臍の高さを超えるくらいの大きさになると下腹が圧迫されるため、お腹の張りやウエストのきつさなどの症状で自覚できることもありますが、20cmくらいの腫瘍があっても気づかないケースもあります。

卵巣は沈黙の臓器…卵巣腫瘍の早期発見のための検査とは

卵巣は「沈黙の臓器」と言われているほど症状が出にくい臓器。正常な大きさが2~3cmなので多少腫れてもスペースに影響を与えにくく、しかも、子宮の両側にハンモックにつるされるような形でルーズに存在しているので、痛みも圧迫症状もあまり出ません。

腫瘍が良性のものなら問題ありませんが、万一悪性腫瘍である卵巣がんができてしまった場合、早期発見するには定期的に超音波検査を受ける必要があります。

良性の卵巣のう腫でも、卵巣が5~6cm以上に腫れると卵巣を支えている靭帯ごとグルッと捻じれてしまうことがあります。卵巣のう腫の捻転と言って、この状態になると立っていられないほどの激痛が突然現れるので、たいていは救急受診してそのまま手術になります。たまに捻れかかっては自然に元に戻るといった中途半端な捻転を繰り返すケースもあり、その場合は突然痛くなったり治まったりとういう症状を繰り返します。捻転を疑う症状がある場合は緊急手術のリスクがあるので、例え良性腫瘍であっても早めに手術しておくことをお勧めします。

最初の診断は超音波が基本

卵巣腫瘍の診断は、主に超音波検査やMRIなどの画像検査で行います。悪性の可能性が高い場合は、腫瘍マーカーやCTや胃カメラ・大腸カメラなどの詳しい検査を併せて行っていくことも。

最終的に悪性かどうかの確定診断は、卵巣のう腫そのものを直接取り出し、病理検査に出して顕微鏡で細胞を見てみなければ行うことができません。つまり、手術をするまでは良性なのか悪性なのかは断定できず、あくまで画像や腫瘍マーカーの値から「悪性の可能性が低いか高いか」を予測できるに過ぎません。

超音波やMRIで明らかに良性腫瘍の見え方をしていて、腫瘍マーカーの数値も上がっていない場合は、しばらく様子を見るか、将来的な手術を提案されるだけのことがほとんど。逆に、少しでも悪性を疑う所見があったり、腫瘍マーカーの数値が高かったりする場合は、万一悪性だった場合のことを考えてできるだけ早めに手術をするように勧められます。

超音波検査で卵巣の腫れを指摘された場合は、悪性の可能性が高いのか低いのか、どういった種類の腫瘍が考えられるのか、いずれ手術が必要なのか、などを主治医に確認しておくといいでしょう。

卵巣のう腫については、「卵巣腫瘍ってどんなもの?」や「卵巣のう腫の種類と治療法」でも詳しく解説しています。
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