卵巣は「沈黙の臓器」

PCをする女医

卵巣がんは早期発見が難しい病気です

2006年に翻訳家の米原万里さんが56歳の若さで卵巣がんでお亡くなりになったというニュースが報じられました。米原万里さんといえば、『不実な美女か貞淑な醜女か』という素敵な題名の、翻訳の真髄をつづったような洒脱なエッセーで知られる方でしたが……何とも惜しまれるところです。

今回はこの卵巣がんの基本についてを解説します。

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卵巣がんとは、どんな病気?

卵巣の図

卵巣にできる癌は、かたいコブというイメージです


図をご覧ください。卵巣は親指の先ぐらいの大きさの臓器で、右と左の両方に1個ずつあります。そしてなんと、実は卵巣は体のなかでもっとも腫瘍ができやすい臓器といわれています。考えてみれば、生命のもとになる卵子があって、毎月細胞分裂してるところですから、当然といえば当然の気もしますよね。

そんなわけで卵巣にはさまざまな腫瘍ができますが、その中には大きく分けて、良性のことが多い「卵巣のう腫」と、悪性のことが多い「充実性腫瘍」があります。卵巣の腫瘍のうち約9割が卵巣のう腫で、残りの1割が充実性腫瘍なのです。卵巣のう腫に関して詳しくは、「卵巣腫瘍ってどんなもの?」をご参照ください。

充実性腫瘍の8割が悪性といわれ、そしてその代表例が「卵巣がん」です。イメージとしては固いしこりのような感じです。卵巣は別名「沈黙の臓器」。自覚症状がほとんどないのに病気が進行してゆくのが特徴で、なかなか有効な検診方法がなく、早期発見が難しいといわれています。怖いですよね。

次のページでは「卵巣がんになりやすい人や症状」について解説します。