目の病気/白内障・緑内障

白内障の症状

白内障の初期は全くの無症状です。進行すると全体的に膜がかかったように見えたり、眩しく見えたりと視界の異常を感じるようになります。詳しくご説明しましょう。

大高 功

執筆者:大高 功

眼科医 / 目の病気ガイド

最初に表れる自覚症状は?

白内障の視野
白内障では視界不良の他、眩しさを感じることもあります
ごく初期の頃は全く無症状です。ごく初期よりやや進行した白内障の症状では、次のような自覚症状が表れます。

■目がかすむ
「モノの輪郭はちゃんと見えるのに、全体が白く霞んでしまう」など。「白内障=目がかすむ」と思われているように、代表的な症状です。

■近視が進んだ気がする
「いつもの眼鏡をかけても遠くが見づらい」「今までは遠くがよく見えたのに最近見づらい」など。

特に水晶体の中心部が硬化してにごるタイプの白内障になると、水晶体の中に、水晶体と同じ形の密度の高い部分が発生してしまいます。その部分がもうひとつのレンズのような働きをしてしまうため、ピントが今までより近くにあってしまうのため、このような症状が起きます。

■物が二重に見える
「月や星を見たらいくつにも見えた」など。

水晶体の中にもうひとつのレンズができると、そのレンズは綺麗な形をしていないので、物が二重に見えてしまうことも想像がつくと思います。また、レンズの形のにごりでなくとも、そこに乱反射した光で二重に見えることもあるでしょう。人によっては三重、四重に見えるという人もいます。

■光がまぶしい・光がぎらぎら見える
「車の運転中、対向車の光がまぶしい」「太陽の光の下に行くとすごくまぶしく感じる」「光がぎらぎら見える」など。

車のフロントガラスが汚れている時に雨が降ると、対向車の光がまぶしく、またぎらぎらした感じに感じられるのと同じです。

白内障になると目に入ってくる光の量は減っているわけですが、入ってきた光が混濁部分で乱反射するので、本来なら網膜の中心部に当たらないはずの光が中心部に当たり、まぶしく感じるのだろうと考えられます。また、乱反射した光なので、ぎらぎらしたように感じるのも当然です。

以上のような自覚症状が出てきます。中期になると常時かすんで見づらい状態になり、末期になると全く見えなくなってしまいます。

白内障の症状についてのその他の質問

その他、症状に関する質問について、補足します。

Q.白ではなく、黄色みがかって霞んでみえるのも白内障ですか?

A.水晶体は白くにごってくるパターンと、最初は黄色でその後茶色くにごるパターンと、その両方が起こるパターンがあるので、黄色くにごって見えてくることがあります。

Q.加齢による白内障と、若くしてなる白内障で症状の違いは?

A.特にないですが、若くしてなる人のほうが症状の進行が早いことが多いです。

続いては、白内障の治療・手術法・手術費用 について説明します。

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