白内障治療の必要性

良好な視界
適した治療で、良好な視界を保ちましょう
白内障はこわい病気ではありませんが、矯正視力が0.5ぐらいになると手術を検討することをお勧めします。もちろんそれより早く手術を受けられる分には全く問題がありません。その理由は2つあります。

■早期であるほど手術しやすいから
早期であればあるほど手術がしやすいので、結果として成功率が高くなります。昔は進行すればするほど手術がやりやすかったので、そのことを未だにおっしゃる患者さんがいらっしゃいますが、今は全く逆です。

■急に進行が早まることがあるから
白内障はあるところから急に進行することがあります。極限まで進行すると、水晶体が膨らんでいき、急性緑内障を引き起こすことがあります。(膨らんだ水晶体が隅角部を圧迫し、線維柱帯から房水が出れなくなって眼圧があがってしまう状態です)

白内障治療は薬によるものと手術の2通りがあります。

投薬による白内障治療

白内障は早期の場合は経過観察のみか、点眼で様子を見ます。

点眼薬は治療効果がないという説もありますが、実際の現場では、昔から点眼を続けていて、ずっと白内障が進行しないで感謝してくださっている患者さんも多くいらっしゃいます。また、点眼を開始したら急に調子が良くなったと喜んでらっしゃる患者さんもいらっしゃいます。

白内障は慢性の疾患ですので、「痛みがあるときに痛み止めを飲んだら治った」のように、わかりやすい薬の結果が求めづらいのはしかたがないことです。点眼を面倒くさいと考える患者さんは経過観察のみで、点眼に興味のある患者さんは試してみて、調子がよければ継続するというのが良いのではないかと個人的には考えております。

手術による白内障手術

不便を感じるようでしたら、我慢せずに手術を受ける事をお勧めいたします。

水晶体は紙にくるまれたキャンディーのような構造になっています。外側の袋が水晶体嚢、中身は中心部から nucleus(核) epinucleus(核の周囲部) cortex(皮質)と呼ばれています。濁るのは中身なので、中身を取り出し、水晶体嚢のみを残して、残った水晶体嚢に、レンズの役割をするプラスティックでできた眼内レンズを挿入するのが手術の基本です。

「白内障手術は簡単だから」とおっしゃる患者さんがいらっしゃいます。私は「簡単なのは患者さんですよ。患者さんが簡単になればなるほど、医者やスタッフのやることは難しくなっているので、わかってもらえたらうれしいです」と答えています。

白内障手術は非常に繊細な手術なので、実はとても難しく、初心者では何時間かけても最後まで到達できないぐらいです。なので、先生の気分を害さないでみなさんが良い医療をうけるためにも、この発言は控えてくださいね。

「白内障手術はあっというまに終わるんでしょ?」といわれることもあります。手術の速さを自慢する先生が見られますのでこのような患者さんがいらっしゃるのだと思いますが、私は疑問を感じています。

時間を自慢する先生の中には荒っぽい手術をされている方も見られます(みなさんとは言いませんが)。逆に、時間は少々かかるが、どんな患者さんにもむらなくきれいな手術をされる先生がたくさんいらっしゃいます。みなさんも何らかのプロだと思います。主婦の方は家事のプロだと思います。みなさんも、時間を短縮することに集中しながら仕事をやっていると、どうしてもミスが多くなることを経験されているでしょう。

どんな仕事でも一番大切なのは時間ではありません。質です。患者さんのみなさんには、たとえ時間がかかっても良い手術をやってくださる先生を選んでいただきたいと思います。

■水晶体嚢外摘出術+眼内レンズ挿入術
昔は大きく切って、濁った水晶体を丸ごと取り出していましたが、傷口が大きくなるため術後の乱視が大きいことや感染が起こりやすいために、今はほとんど施行されなくなりました。しかし、特殊な病気で起こった白内障や、100歳などの高齢や外傷で内部が弱くなっている患者さんにはいまだに有効な治療法です。

■超音波水晶体乳化吸引術+眼内レンズ挿入術
今では白内障手術というと、この方法をさします。2ミリから3ミリの小さな穴から、先が高速で振動(超音波)する機械で水晶体の中身を細かく砕いて(水晶体乳化)吸い取ります(吸引)。にごった水晶体を吸い取った後、水晶体嚢に眼内レンズを入れます。

手術費用はどちらも、3割負担で5万円前後です。入院をされる場合はその他に入院費用ががかります。


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