食と健康/伝統食・粗食・素食

製茶の現場を知ろう 有機栽培にこだわる中井製茶場

みずみずしい味わいの新茶が出回っています。海外でも健康に役立つ食品として関心が寄せられている緑茶は、どのように作られるのでしょうか。今回は、有機栽培にこだわる緑茶作りの現場を訪ねました。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

海外でも健康に役立つ食品として多くの関心が寄せられている緑茶は、どのように作られているのでしょうか。今回は、有機栽培にこだわる緑茶作りの現場を訪ねました。

世界で注目される緑茶

新茶
新茶は、みずみずしい味わいが魅力です。
緑茶は、日本の食文化を代表する食品の一つ。日本以外でも、世界各国で烏龍茶や紅茶として楽しまれていますが、発酵させずに作られる緑茶は日本特有の味わい方です。

近年茶葉に含まれているカテキンは、ガン予防に役立つデザイナーフーズとして、また血糖値や血圧上昇抑制作用など生活習慣病の予防に、また旨味であるテアニンにはリラックス効果などもあるとして注目されています。

このように、海外でも緑茶が健康に役立つと注目されて需要が伸びたため、これまでお茶どころとして有名な静岡や宇治等の他にも、福岡や宮崎、鹿児島などの九州地方での生産も拡大しています。

ところが茶飲料の生産量は、実際には2005年から減少しはじめていたそうで、いろいろな展開をしていた茶飲料ブームも今年は一段落着いたようです。『日本農業新聞』(2008.05.29)によると、2008年産一番茶の取引は、新茶の売り出しが低調だったうえに、昨年産の在庫が多く、茶商の買い意欲は全般に弱かったことから、安値になっているとか。家計調査によると、急須に入れる量を3人家族で1回10gとすると、お茶をいれるのは年間5回減ったことになるそうです。

海外での需要はまだ期待できそうですが、寒天ブームのように、一時的な重要が拡大し生産地を広げたのはいいものの、また重要が縮小だからと生産者を振り回わしすぎないようにしなければいいのになと思います。

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