世界で注目される緑茶
新茶は、みずみずしい味わいが魅力です。 |
近年茶葉に含まれているカテキンは、ガン予防に役立つデザイナーフーズとして、また血糖値や血圧上昇抑制作用など生活習慣病の予防に、また旨味であるテアニンにはリラックス効果などもあるとして注目されています。
このように、海外でも緑茶が健康に役立つと注目されて需要が伸びたため、これまでお茶どころとして有名な静岡や宇治等の他にも、福岡や宮崎、鹿児島などの九州地方での生産も拡大しています。
ところが茶飲料の生産量は、実際には2005年から減少しはじめていたそうで、いろいろな展開をしていた茶飲料ブームも今年は一段落着いたようです。『日本農業新聞』(2008.05.29)によると、2008年産一番茶の取引は、新茶の売り出しが低調だったうえに、昨年産の在庫が多く、茶商の買い意欲は全般に弱かったことから、安値になっているとか。家計調査によると、急須に入れる量を3人家族で1回10gとすると、お茶をいれるのは年間5回減ったことになるそうです。
海外での需要はまだ期待できそうですが、寒天ブームのように、一時的な重要が拡大し生産地を広げたのはいいものの、また重要が縮小だからと生産者を振り回わしすぎないようにしなければいいのになと思います。