食と健康/調味料・ハーブ・スパイス

薬膳・ハーブの活用法(2ページ目)

西洋医学に対する代替治療として、薬膳やフィトセラピー、その他が注目されています。特に近年多くの人の関心が高い薬膳、ハーブなどの基礎知識をご紹介します。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

薬膳、フィトセラピーのよさとは?

漢方にしてもフィトセラピーにしても、薬草の成分は、近代医学で薬にも活用されていますし、薬草を初めとする植物の香りや色などの成分に機能性があることは、様々な研究によって明らかになってきています。

薬膳とハーブティーなどには、共通した薬草、例えばジンジャーは生姜、シナモンは肉桂、ナツメグは肉ずくというように、別の呼び方をしていても、同じ植物であることがあります。ただし、薬膳の場合は、植物だけでなく動物、例えば乳製品や肉、鹿の角や、鉱物なども利用します。

近代医学か、あるいは東洋医学やフィトセラピー、その他の代替医療のどれが一番よいかというのは、判断できるものではありません。

例えば、戦後の日本のように栄養事情がよくない食生活では、結核やウイルスなどの感染症で命を落とすことは珍しくありませんでした。そのような場合には、菌に対抗するワクチンなどが有効であったため、時代が西洋医学を求めていました。

けれども、だんだん食生活も豊かになって生活習慣病やアレルギーなどの患者が増えたり、ストレスから冷え症になるなど、病気の傾向も変化しています。こうした慢性的な病気などは、体の悪い部分だけを見るのでなく、個人個人の体質や、心、生活全体を見て判断したり、時間をかけて改善していくことが大切で、漢方やフィトセラピーなどが適していることがあります。

漢方、ハーブの注意点

またがん細胞が見つかったという時には、西洋医学のように外科的に処置をすることを優先される場合がありますし、あるいはガンの手術後、体質に応じては漢方で回復していく方が適していることもあります。

今のように東洋と西洋、そして長い歴史の中で経験的に裏付けされたもの、科学的に分析されたものと、いろいろなセラピーを選べる時代は恵まれた時代です。専門家に相談し、自分の体に合うものを見極めながら、それぞれのセラピーのよさをうまく組み合せて活用できるとよいでしょう。

漢方やハーブには、副作用がないとは言えません。お茶やハーブティーとして気軽に飲めるものは穏やかな作用で副作用がほとんど心配ないものも多いのですが、体質や体調、妊娠中である、病気で薬を飲んでいるなどの状態によって、合わない場合もありますから、気をつけましょう。

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