気持ちを安心させるためのげんかつぎも大切ですが、食生活を整えてあげることも、受験生を支える家族の役割として大切です。今回は、食生活を見直すヒントをご紹介します。
受験前の精神不安、能力アップに亜鉛
今年も受験シーズン到来。親子ともにドキドキしますね。 |
米農務省・農業研究所のジェームズ・ペンランド博士は、十代の子どもに亜鉛を飲ませる実験を行ったところ、注意力、記憶力、問題解決力、手と目の協調、 などの「頭脳の働き」を試すテストの結果、毎日20mgの亜鉛を飲んだ子どもは、亜鉛を飲まなかった子どもと比べて、視覚による記憶力、言葉の認識、注意力、危険を回避する速さなどの面で「断然勝っており」子どもの頭の働きがアップすることがわかったと「米栄養科学会」で発表されたという記事を目にしまし た。(2005年4月「日経Health」)
加工食品ばかりでは亜鉛不足の心配が…
亜鉛は神経細胞間の刺激伝達物質を合成する成分で、感情のコントロールや記憶力の維持に必用な成分です。亜鉛不足が続くとイライラしたり落ち込みやすくなったり、記憶力の低下、うつを招く原因になると言われています。先のアメリカでの研究は亜鉛を摂取すれば頭の働きがよくなるというものですが、日本の食生活を見ると、若い人の味覚障害が増加しているところから亜鉛不足が指摘されています。受験生に絞って考えても、塾通いで忙しいと、どうしても子どもたちはコンビニやファーストフード店で食べ物・飲み物を買ったり、お夜食にも、ついついインスタント食品などを利用することが多いのではないでしょうか。パンやお弁当ばかり買うと食べものが偏ってしまったり、加工食品などに含まれている食品添加物には亜鉛の吸収を妨げる作用があるものもあります。
受験を前にしたこの時期はどんなに万全の環境を用意してあげても、不安になったりするものですが、毎日の食事は、子どものカラダと心を作るものです。もちろん、受験の時だけ、また亜鉛不足だけに気をつければよいものでもありませんが、これを機会に食生活を見直してあげてください。
ピュアココアには、亜鉛が7mg(100g中)含まれます。カラダも温めてくれるので、お勉強の合間のドリンクにおすすめです。 |
通常の食生活では亜鉛の過剰症の心配は、あまりありませんが、亜鉛を慢性的に摂りすぎると、銅や鉄分の吸収を阻害するおそれがありますので、サプリメントなどで過剰摂取にならないように注意してください。
亜鉛や、DHAなど他の脳を活性化する成分は、魚介類や大豆食品、穀類、果物など、いろいろなものに含まれています。また脳のエネルギー源となるのはブドウ糖ですからブドウ糖が不足すると、脳が効率よく働きません。要は、ごはんを主食にいろいろなおかずをバランスよく食べる、当たり前の食事が何より大切だと思います。