「食」のあり方を学ぶ必要性
平成17年に成立した「食育基本法」の前分の中にはこんな言葉があります。「一方、社会経済情勢がめまぐるしく変化し、日々忙しい生活を送る中で、人々は、毎日の「食」の大切さを忘れがちである。国民の食生活においては、栄養の偏り、不規則な食事、肥満や生活習慣病の増加、過度の痩身志向などの問題に加え、新たな「食」の安全上の問題や、「食」の海外への依存の問題が生じており、「食」に関する情報が社会に氾濫する中で、人々は、食生活の改善の面からも、「食」の安全の確保の面からも、自ら「食」のあり方を学ぶことが求められている。」
ただし食の安全について、あまり神経質になりすぎては、何も食べられなくなってしまいます。例えば食品添加物と言っても、一言では安全・危険と言い切れないほど種類があります。また忙しい現代の暮しの中では、すべて自給自足することは無理ですから、利便性と安全を求めるためにも最低限度必要となるものもあります。ただ私たち生活者も、過剰に不安感をもつのではなく、どんな目的で使われているのかを理解したり、メーカーに要望するなどの意識をもつことが大切だと思います。
また私たちの命や健康を支える食べ物は、日本では食料自給率が低いために多くを輸入に頼る一方で、年間で約2000万トンを廃棄している現実や、さらに世界的な食料危機などの社会的な問題も多々あります。こうしたことも含めて、私たちの食卓が、社会とどのように関わり、どのような食生活をすればよいのか、考えていきたいものです。食を取り巻く問題については、こちらをご覧ください。
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