浴室 |
平成13年度に発行された東京都生活文化局の調査報告書によると、浴室事故のパターンには次の2つがあります。すなわち「脱衣所や浴室と、浴槽内の温度差に順応できず浴槽内で意識を失い、おぼれてしまうケース」「浴槽内や洗い場で足を滑らせ、転倒してしまうケース」。温度差も問題ですが、浴室内設備や備品もトラブルの原因になりやすいよう。危険な浴室とは、いったいどんな浴室なのでしょうか?
上の浴室は浴槽と洗い場の段差が高く、またぎにくい構造になっています。また、洗い場もタイルがむき出しですべりやすそう・・・。小物類も散乱しがちで、ふとした拍子に足をとられかねません。それではどのように変えれば、危険を回避できるのでしょうか。下の改善例を見てみましょう。
まず、浴槽の段差を解消するようにしましょう。リフォーム工事が難しい場合は、すのこを敷いても可。この際、ご本人がまたぎやすい高さに調節することが大切です。さらに、洗い場や浴槽にマットを敷くと、濡れてもすべりにくくなります。吸盤付きのものを使ったり、床いっぱいに敷き詰めるなどして、マット自体がすべらないよう工夫しましょう。また、ご本人が使いやすい位置に手すりを取り付けて。浴槽や洗い場の椅子からラクに立ち上がれるようにしてください。座りやすい、大きなものがよいでしょう。そのうえで小物類をきちんとしまえる棚や暖房装置まで付ければ言うことはありません。
さて、いかがでしょうか。住み慣れた家のつもりでも、シニアにとっては思わぬ場所が脅威になってしまいます。後々、後悔しないためにも、危険エリアはきちんとチェックしておきましょう。
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