
こんなときどうする?!

まずは本人と話してみましょう。度重なるようであれば事業所へ連絡し、交替をお願いしてみて!

「お皿を洗ってくれるのはいいのだけど、ちょっと雑すぎ」などの不満は、はっきり本人に伝えましょう。「角が立つから」「おばあちゃんに当たられたら困る」なんて気を回す必要はありません。言いにくかったら、連絡ノートに「いつもご苦労さま!ところでお願いしたいことがあります」などソフトな言い回しで伝えるようにしてみては。

基本的に、ホームヘルパーさんは決められた仕事のみをおこないます。もしも必要なケアだと思ったら、ケアマネージャーさんと相談し、契約内容そのものを見直してみましょう。

簡単に判断してしまうのは考えものですが、しばらくお付き合いしてみて、「どうもウマが合わない」と思ったら、事業所に連絡して交替してもらいましょう。その場合は、理由を明確に伝え、どんなタイプの人を望んでいるのかを話して。

交替のたびにやり方を呑み込んでもらうのは大変。第一、お年よりも不安ですよね。事業所へ苦情を申し立て、改善されない場合は、事業所そのものを変える必要アリ。

「抱き起こしたときに倒れて、骨にヒビがはいった!」なんていう場合は、事業所へ連絡を。事業所に医療費を負担してもらうことも可能です。大抵は損害保険に加入しており、対処してくれるはず。

契約内容をもう一度、よく読み直してみましょう。交通費に関する記載がなければ、はっきり断って。契約していない費用を負担する必要はありません。

本人の好みなどは、事前になるべく具体的に教えておくようにしましょう。ただ、ホームヘルパーさんは料理のプロフェショナルというわけではありません。上手下手は個人差があるので、ある程度は我慢を。

「いいベッドがあるんですけど、買いませんか」などと勧誘してきたら、事業所そのものがアヤシイ可能性も。はっきりお断りしてもしつこいようなら、厳重に抗議を。場合によっては地域の保健福祉課などに申し入れたほうがよいかも。

事業所にいくらお願いしても、いっこうに改善されず、ケアマネージャーも聞き入れてくれない場合は、地域の保健福祉課などに相談を。ケアマネージャーや事業所の交代を要請しましょう。


ONE POINT
ホームヘルパーさんにもこんな悩みが・・・
一方で、ホームヘルパーさんの苦労もそうとうなもの。ちょっと古いデータですが、厚生労働省が実施した「介護労働実態調査」(2001年7月)が、その不安定な雇用環境を浮き彫りにしています。
まず、賃金ですが、短時間労働者の平均月収はは8万9920円、非常勤労働者が8万629円、登録ヘルパーは6万6934円。利用者の希望時間帯が同一時間帯に集中するため、稼働時間がそれぞれ限定されるからでしょう。もっとも、正社員ですら22万6677円となっています。
さらに問題になるのが「交通費」。「移動時間は考慮しないで、賃金を支払っている 」という事業所はなんと25.2% 。つまり4人に1人のヘルパーさんが自腹を切って通っていることに。「ヘルパーをお手伝いさんと間違えている利用者も多い」「社会的地位が低い」といった声もよく聞かれます。


ホームヘルパーさんを生かすも殺すも利用者次第。賢くお付き合いして、ぜひ味方になってもらいましょう!
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