「アレルギー科」とは
アレルギーの病気は、増加傾向にあり、国民の30%以上が何らかのアレルギーの病気を持っていると言われています。アレルギーの病気を全般的に診療する科として、「アレルギー科」が標榜されています。アレルギーを専門にしている医師がいる科が、アレルギー科になります。一方、専門医も広告できるようになりました。広告するには、学会が、厚生労働省から認められる必要があります。日本アレルギー学会は、厚生労働省により専門医資格認定団体として認められているため、社団法人日本アレルギー学会認定 「アレルギー専門医」と広く広告できるようになっています。
医療機関の看板には制限あり
病院の入り口や看板に何科か見てみましょう。 |
標榜できる科も医療法第70条で決まっています。
内科、心療内科、精神科、神経科、呼吸器科、消化器科、循環器科、アレ
ルギー科、リウマチ科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳
神経外科、呼吸器外科、心臓血管外科、小児外科、皮膚泌尿器科、性病科、こう門科、産婦人科、眼科、耳鼻いんこう科、気管食道科、リハビリテーシ
ョン科、放射線科、神経内科、胃腸科、皮膚科、泌尿器科、産科及び婦人科
、麻酔科の34種類です。
つまり、勝手な名称は使えないのです。例えば、「食育科」や「アトピー科」という科は標榜できません。
これらの名前が、今後整理されると言う話があります。
アトピーは皮膚科? 小児科? アレルギー科?
アトピーは何科に行けばよいのか。答えははっきりしません。例えば、小児科でも必ずしもアレルギーに詳しいわけでもありませんし、アトピーでも、子供のアトピーと大人のアトピーでは、治療方法や原因についても違いがあります。アレルギー科でも、喘息専門とアトピー専門に分かれるかもしれません。例えば、眼科・アレルギー科では、アレルギー性結膜炎が中心でしょうし、呼吸器科・アレルギー科なら喘息が専門でしょう。厚生労働省は、「アレルギー科」だけでは、皮膚なのか目なのか肺なのか混乱を招いているのではないかという可能性を危惧しています。アレルギーの病気を全人的に診ていくことも必要ですから、その意味では、「アレルギー科」は、アレルギー全般を診ていく科として、ある程度認知されています。
賢い医療機関の受診の仕方を次のページでは、説明します。