糖尿病/糖尿病の食事療法の基礎知識

毎日の血糖コントロールに役立つ 糖尿病の『補完療法』とは?

糖尿病とはインスリンの欠乏、あるいはその作用の低下による炭水化物の代謝障害ですから、インスリンを補えばよさそうですが現実はそんなに簡単なものではありません。なぜでしょうか。

執筆者:河合 勝幸

糖尿病とはインスリンの欠乏、あるいはその作用の低下による炭水化物の代謝障害ですから、インスリンを補えばよさそうですが現実はそんなに簡単なものではありません。なぜでしょうか。

糖尿病のある人が取り組む治療スタンダードは明解です。すなわち、注意深い食事計画、規則的な運動プログラム、血糖自己測定そして必要に応じた薬物療法です。
だれでも合併症は恐いですし、血糖値をなるべく正常値に近づける必要性も痛感しています。でも、いつまでも優等生ではいられません。

そこで今回は糖尿病に役立つ補完療法をご説明します。

なぜ薬草やサプリに関心が高い?

自分なりに努力しているのに、結果が出ないからといって医師に怒られたらどうしますか。お仕着せのカロリー制限食は不可能ですし、これだけでは必ずしも血糖コントロールには結びつきません。医療の指導が適切でないことだってあるのです。私たちは糖尿病の完治は望めないことは知っています。
奇跡の薬がないのなら、せめて『自然』の薬草やからだにいい健康食品が欲しくなりますね。だれだって自分で出来ることをやってみたいのです。

現在使われている薬の1/4は大昔から使われてきた自然の薬草や樹木、鉱物、動物から発見された成分だとされています。たとえば、糖尿病経口剤に『ビグアナイド剤』というカテゴリーがあります。一般名の『メトホルミン』で知られていますがこれは副作用のごく稀な新世代の薬です。もともとは地中海沿岸に自生する『フレンチ・リリー』という植物の球根から発見されたもので、民間療法からの薬です。だからビグアナイト剤のルーツは、よく使われているスルフォニル尿素剤よりも古いのです。

薬草や健康食品に手を出す時は、ぜひ担当医に相談あるいは報告すべきですね。自分の望むところを伝えるように努めてください。
あまり知られていませんが東洋医学や民間療法による薬草の副作用はかなり多いのだそうです。薬は相互に干渉することがありますから、『自然薬』といえども決して『安全』ではないことに注意しましょう。サプリメントも同じです。
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