冷し中華はサラダ感覚で 生野菜2.5カップで炭水化物10g,50kcalです。 |
「わたし、ダイエット中なの」と言って、生野菜サラダばかり召し上がる女性がいますが、このラビット食は予想以上にリバウンドがきついのです。
なぜかと言うと、中身が空っぽで食事になってないからです。
悲しいサラダ、ハッピーなサラダ
イタリアの食品スーパーには「イタリアン・サラダドレッシング」がなぜ無いの?正解は「使わないから」です。では、イタリアン・サラダドレッシングって、一体なんなのでしょう?
この正体を明かしましょう。
イタリアのグリーンサラダは肉料理の後の、口直しに出てきます。脂ぎった口をさわやかにするためですから、日本の普通の玉レタスでは役不足で、ルッコラとかラディッキオ、チコリ、クレソン、ダンデリオン(タンポポ)などの野草っぽい、苦味の強いサラダ菜の若葉がとてもよく合います。
ドレッシングはふつうのオリーブオイルとビネガーです。これがイタリアン・グリーン・サラダです。
アメリカンスタイルのサラダはアペタイザーとして食前に多く使われて、食欲をそそるパリッとしたアイスバーグレタスやトマト、キウリが定番になります。
これにイタリアの野草っぽい、パンチの効いた味付けをしようと考案されたのが「イタリアン・サラダドレッシング」なのです。
実はイタリアで本当に使われているドレッシングではなくて、地中海の苦い、香りの強いグリーンの風味を、ドレッシングで真似をしようとしたものです。
だから苦いサラダ菜の豊富なイタリアでは、こんな味つけのサラドレは要りません。
おやおや、私は料理のことになると妙に詳しくなる癖がありますね。イタリアンサラダについてもっと知りたい方は、私の『河合勝幸のおいしくてきれいになる地中海スローフードレシピ』日経BP社1,400円という、長いながーいタイトルの本をご覧ください。新刊です。
日本のサラダはアメリカから入った料理ですから、アイスバーグレタス(玉レタス)にトマトやスライスしたキウリを散らした程度でしょうか。
これにはとても大切な2つのものが不足してます。
- ビタミンやタンパク質などの栄養素
- カロリーがあまりにもありません
これではリバウンド間違いなしです。
もしカロリーが気になるのなら、一つひとつに気配りが欲しいですね。見るべき栄養素のない玉レタスに、大さじ1杯で80kcal(脂肪8g)の市販のサラダドレッシングを和(あ)えたのではなんにもなりません。
いかに少ないとはいえ、これでは無駄なカロリーの取り方です。こんな工夫はいかがですか?
- 生野菜サラダ=玉レタスの思い込みを打ち破りましょう。シュウ酸の少ないサラダ用のホウレン草もいいですよ。緑の濃いサラダ菜がお薦めです。ビタミンもミネラルも豊富です。
- サラダ菜を主体にするのではなく、材料のone of themにしてしまう。カラフルで栄養たっぷりな野菜、たとえばレッドキャベツ、カラーピーマン、ミニトマト、ニンジン、マッシュルーム、ビーツ、タマネギなどをたっぷりと。
- 食事なんだからタンパク源を忘れずに。柔らかくゆでた豆があると理想的ですね。レトルトだって缶詰だっていいのです。
私の大好物はレンズ豆のサラダです。これは前もって水に浸す必要のない豆で、30分もあれば煮えてしまいます。
ローファットのチーズもホワイトツナ(まぐろ)の水煮もお薦め。
意外なものでは、ローストした小麦胚芽が生サラダのトッピングにぴったりです。これで栄養バランスがとても良くなります。
ドレッシングはどうしましょう?
ローファットあるいはノン・ファットのものがありますね。レモン汁だけ、あるいはバルサミコ酢もお薦めです。
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