糖尿病/糖尿病の食事療法の基礎知識

サプリメントの安全性を再評価(2ページ目)

アメリカで人気のサプリメント6品目の安全性の再評価が行われる。科学アカデミーの中の『医薬研究所』が実施してFDAへ報告される。情報公開は未定。

執筆者:河合 勝幸

6品目の中で糖尿病と関係が深いのは、クロミウムとグルコサミンです。
アメリカの権威ある臨床栄養学誌『AJCN』July 2002にもクロミウムサプリメントの統計的分析が発表されています。これはクロミウムと血糖値の数多くの研究を分析したもので、『健常者はクロミウムと血糖値の関連はない』という結論がでました。過剰のクロミウムは腎臓への毒性が指摘されています。

グルコサミンはコンドロイチンと共に関節の軟骨部分に多くある物質なので、これらは関節炎に有効として売られています。
グルコサミンはグルコース(ブドウ糖)にNH2がくっついたアミノ糖ですから、糖尿病者には血糖値を上げてしまいます。また、インスリン抵抗性も高めるというレポートもあります。早く再評価が知りたいものです。

この6品目が選ばれた理由は次のようなものです。

チャパラルというのは、アメリカ原住民の薬草茶で『クレオソートブッシュ』の異名がその臭いをよく表わしています。血液の浄化ということで、歯痛、腹痛から白血病まで用いられますが、肝臓への毒性が指摘されています。

クロミウム ピコリナートは血糖値を下げると言われ、最近はダイエットサプリメントとしても宣伝されています。腎臓への毒性があるというレポートがあります。

グルコサミンは関節炎に効くとされますが、糖尿病者が取ることに懸念があります。

メラトニンは飛行機の時差ボケ解消や入眠剤として使われますが他の合併症との関連が疑われています。

ノコギリヤシは前立腺の治療によいとして売られていますが、心臓に問題があるというレポートがあります。

サメ軟骨はガンなどの成人病によいと宣伝されますが、摂取後の肝炎が問題になっています。

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