ホリデーシーズンを迎えて、ちょっとした作戦を立てましょう。減量なんて欲張ってはいけません。今の体重を維持すれば立派なものです。まずは難しく考えないこと。
楽しい宴会や祝日が続く年末年始は、今まで11ヵ月守ってきたヘルシーな食習慣を脅かす誘惑に満ちています。しかし、糖尿病があることを気にしていても、皆と一緒に愉快な時を過ごすことは十分に可能です。
細かい注意は後にして、まず心構えを決めます。それは『料理やアルコール』の楽しみよりも友人や家族との団らんに心を集中することです。大いに笑って、いつも通りに食べましょう。運が良ければご同病の仲間と出会えるかも知れません。
一日ぐらいで太るわけがありませんから、心を強く持って毎日同じ条件で体重計に乗りましょう。自分で出来る最良のコントロールはこれです。数値が意のままにならないのは辛いことですが、体重計と血糖測定(習慣のある人は)に背を向けてはいけません。
そして、規則的な運動です。数年前、NEJMという世界的に評価の高い医学誌に、『太る』ことに"何が一番影響するか"という研究が載りました。それによると、どんなストレスよりも、うつ状態や禁煙なんかよりもやはり体の活動量(運動)不足が『太る』のだそうです。普段よりも少し意欲的にウォーキングをしましょう。
「何かを食べなかったことを自慢するよりも、どこまで歩いてきたかを話そうじゃあないか」……今ではだれでも言いそうなセリフですが、100年以上も前に糖尿病専門の診療所を創設したエリオット ジョスリン博士の言葉です。
グールマン(大食漢)よりもグルメ(美食家)になろう。この有名な言回しも日本語で通じるようになりました。コックさんは腕によりを掛けて美味しそうな料理を並べてくれます。少しづつ食べてもすぐカロリーオーバーです。そこで料理長の気分でテイスティングを楽しむことにします。味見ですのでほんの一口です。