糖尿病/糖尿病対策の生活・運動療法

薬なしでEDを改善しよう!

EDことerectile dysfunction(勃起不全)はすっかりなじみましたね。以前はインポテンス(不能)などと無礼な言い方でした。もうバイアグラなどの治療薬はあります。でも、こんなことで改善するのです。

執筆者:河合 勝幸

EDことerectile dysfunction(勃起不全)の名称はすっかりなじみましたね。以前はインポテンス(不能)などと無礼な言い方でした。現在は、バイアグラなどの治療薬がありますね。でも、これは薬に頼らないでも減量で改善するのです。

糖尿病者は健常者の3倍もED

もともとEDと糖尿病はうんざりする仲間。糖尿病者は健常者の3倍もEDになるというデータがあります(アメリカ)。2004年のレポートによると、肥満のある男性の1/3が減量によってEDが改善したそうです。薬代、医療費なし、もちろん副作用もゼロです。減量を2年間維持できればのことですが。[JAMA June 23/20 2004]

研究は35歳~55歳の運動嫌いな男性が選ばれました。ただし糖尿病のある人は除外されました。
無作為に1/2の人が減量グループに分けられ、10%以上の減量がノルマになりました。彼らには、減量するための食事や運動についての一人ひとりの指導が行われました。初年度は月1度の栄養士とトレーナーとの打ち合わせが持たれ、2年度目には1か月おきに行われました。
もう一方の1/2のコントロールグループは、健康的な食事やエクササイズの一般的な講習を受けたのみです。


2年後はこうなりました

エキスパートの指導を受けた減量グループは2年後には平均15kgの減量に成功していました。コントロールグループは2kgちょっとの減量でした。EDの診断は25点満点の問診表で行われます。EDのない人は25点で、21点以下がEDに該当します。

2年後の減量グループのうち、17人(31%)がEDなしだったのに対し、コントロールグループの3人(5%)だけが22点以上(EDではない)でした。
明らかに減量とエクササイズはセックス能力を高めます。

もちろん減量のご利益はそれだけではなく、善玉コレステロール(HDL)の上昇、血圧の安定、総コレステロール、中性脂肪、血糖値の低下が証明されました。より減量できた人、より多く運動した人にED予防の効果が目立ちました。
長期にわたる減量はライフスタイルの改善ですから全てに良結果をもたらします。
でも、問題がひとつ残りました。
糖尿病はもとより、過体重のせいでトラブルを抱えている人たちが研究から除外されたため、それらの人が減量した時のセックス能力の向上が分からないのです。
しかし、この結果は大いに私達を励ましてくれますね。
関連リンク
  • セックスライフと糖尿病 [AllAbout 糖尿病]
  • ED(勃起機能の低下)を正しく理解するために [from ED-Info.net ファイザー株式会社]
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