今回の研究発表から言えること
厳格なコレステロールと血圧の順守が動脈硬化に及ぼす影響は頚動脈の厚みと心臓の左心室の肥大度を超音波でスタート時と中間時、終了時に計測して調べました。その結果としてタイトなコントロールをしたグループは明らかに頚動脈の厚さや左心室の肥大が低下したのです。むしろ以前よりも動脈硬化が改善しました。肥満が社会問題になっているアメリカには2,100万人の糖尿病者がいて毎年284,000人が糖尿病のために死亡しています。なんとその65%が心・脳血管病によるのですから大問題です。
日本の医療ではLDL-Cを70mg/dl以下にするコンセンサスは得られないと思いますが参考にしてください。
ところでアメリカの医師がLDL-Cを70mg/dlまで下げても大丈夫だと考えるのは、生れたての新生児のLDL-Cがとても低くて50~60mg/dlだということ、そしてヒトの先祖が狩猟や自然採集の食生活を送っていた頃はLDL-Cは70mg/dl位だったろうという計算があるからだそうです。
でも私の考えでは現代人のナトリウム(食塩)摂取量ではここまでコレステロールを下げるのは危ないのでは?というところです。
興味がある方は担当医にご相談を。
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