最近、何かと話題の「うつ」ですが、実は女性のほうが男性よりもなりやすいことが知られています。今回は精神科医の最上 悠先生に「女性とうつ」についてお伺いしました。

女性にうつが多いって本当ですか?どうして?

女性は一生のうちで役割が多い!
女性は一生のうちで役割が多い!
本当です。2~3倍、女性のほうが男性よりもうつになりやすいといわれています。

ーーーーどうしてですか?

はっきりした理由は実はわかっていないのですよね。でも、いくつか仮説が考えられています。

まず、生物学的な背景から考えると、女性は女性ホルモンの変動に常にさらされていますよね。ホルモン変動があると、ストレスに対しての脆弱性が強まってしまうと考えられています。

ーーーー「脆弱性」といいますと?

まあ、ストレスに対して、敏感で弱くなるといったことです。
ただでさえ、女性は更年期、月経、出産というように体が女性ホルモンの大きな変動にさらされているのですよね。よく勘違いされるのですが、たとえば「更年期うつ」は「女性ホルモンが減ることそのもの」が原因なのではなく、「女性ホルモンが減るという環境の変化」が問題と考えられているのです。その証拠の一つは、閉経後はかえって、大うつ病という重症なうつの新たな発症は減るんですよ。

ーーーーなるほど、体の環境が変化することそのものがストレスになるのですね。それ以外では、女性にうつが多い理由はありますか?

そうですね、女性は感情反応が大きいことも理由の一つかもしれません。これは客観的にも脳血流などで確かめられています。気を使ったり、他人の反応に敏感ですよね。これは男性にはあまりあてはまらないかもしれないですね、もちろん個人差はありますが(笑)

ーーーー社会的な環境はどうでしょうか?

もちろん、関係します。女性はライフイベントが多い、というか、人生の中で役割変化が激しいですよね。また、まあ、女性としての役割を強要されることがまだ多いといったこともありますね。言葉は悪いですが、「女だから」みたいな無言の有形無形の圧力はありますよね。あとは、外部の環境変化に左右されやすい点もあると思います。例えば、夫がどういう人かで人生が変わってしまう面があるような。男性はあまりそういう面が少ないところがあるかもしれませんね。まあ、最近ではかなり変わってきて、逆もあるのかもしれませんが(笑)


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