うつ病/冬季うつ病・五月病・気分変調症・その他のうつ状態

五月病は今や年中病? その予防と対策とは(2ページ目)

この季節によく名前が挙がる「五月病」。心身ともにさまざまな症状がでる病気ですが、実は医療用語ではありません。また、はっきりした定義や概念もないようです。じゃあ、五月病っていったい…?

執筆者:光原 ゆき

予防と対策

会話は大切!
簡単なこととはいえ、気分転換は大切です。
まずは、一番大切なことは、ストレスを一人で溜め込まないこと。その点を踏まえて、以下の4点に気をつけてみてください。

●会話をしよう
家族や友達、パートナーなど、誰でもいいので会話することを心がけましょう。愚痴や、あなたがどれだけ辛いかを吐き出すことも重要です。

●気分転換をしよう
仕事や学校とは関係ない楽しみを見つけることによって、頭から仕事や学校のことを追い出す時間を作りましょう。

●リズムを取り戻す
休みが続くと、生活のリズムが崩れてしまいがちです。規則正しい生活を心がけ、自分のリズムを崩さないようにしましょう。

●新たな目標設定
「何かの資格をとる」や「1週間に1冊は本を読む」など、何か新しい目標をたててみましょう。目標を達成してしまった人、または見失ってしまった人は五月病にかかりやすいといわれています。


もしかして五月病かな? と思ったら

身体や精神に五月病の症状がでてきたら、まずは上記の4点を試してみてましょう。それができないほど進行していた場合は、専門家へ相談してみてください。無理をして長引くとうつになってしまう恐れもあります。専門家に話を聞いてもらうだけでも、早めの改善につながります。

また、一人で抱え込まず、周囲に助けを求めましょう。けっして恥ずかしいことではありません。

逆に、周囲の方が五月病の疑いがある場合は、励ましたり、焦らしたりは厳禁! 本人が、一番自覚していて辛い状況にあります。本人の話にじっくりと耳を傾けて、温かく見守っていてください。そして、一番大切なのは、本人が自力で立ち上がるまで待ってあげること。その経験をしないと、同じことを繰り返してしまう恐れがあります。

生きていくうえで何度も経験する、新たな環境。そこで、五月病のような症状がでてしまうことも誰にでも起こりうることです。そこを、乗り越えていくことが、人間的に成長するということかもしれませんね。

ただ、自己判断や無理は禁物! 迷ったときは専門機関へ!


木村先生


今回お話を伺ったのは……
木村こころのクリニック
木村恵子(きむらけいこ)さん
1982年女子医大卒業 精神保健指定医
2次救急・急性期病棟・慢性期病棟・東京都・他多種の経験を積み、2006年10月1日に生まれ育った荻窪で開業。統合医療を目指している。


【 関連リンク 】
  • 心の不調にお悩みの方は
       ⇒木村こころのクリニック
  • 五月病にご用心!
       ⇒ここカラダ 週刊健康トピックス
  • ひょっとして五月病?
       ⇒ここカラダ サプリ・健康食品・特保事典
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