肩こり/四十肩・五十肩

肩こり・五十肩はアイロンで治療する?!(2ページ目)

五十肩という病気の名前を聞いたことがあると思います。40才から50才に多い病気ですが、実際には若年から発症することもあります。五十肩の痛みを和らげる方法をご紹介します。

執筆者:吉國 友和

Codmanのアイロン体操

アイロン体操
アイロンを片手に持ち、反対の手を台についてください。この状態でアイロンを前後左右、ぐるぐると回して方の運動を行います
五十肩に対する体操は滑車を用いたものなど様々ですが、ご家庭で簡単にできて効果的なのはアイロン体操です。あまり無理をしない程度で試してみてください。
  1. 前かがみになり左手を机・台に置く
  2. 右手にアイロンを提げる
  3. 肩の力を抜いてアイロンを持った右手を前後にゆっくりと振る
  4. 同じくアイロンを左右に振り動かす
  5. 円を描くように大きくまわす
アイロンの重さを利用して、軽い運動負荷を与える方法です。同じ原理で、アイロンの代わりに水の入ったやかんを用いて、少しずつ水の量を調節してもよいでしょう。この他、腕より少し長い棒を体の前後で上下左右に振り子のように振り動かす棒体操、人差し指と中指で上方に少しずつ壁をつたう(壁に沿って指を歩かせる)壁体操などもあります。広い場所で安全に行うことができれば棒体操もお勧めですが、壁体操については思いの外、負担が大きい方法ですので医療機関で相談した上で行うことをお勧めします。


医療機関で行う治療は?

各種の体操を含めたリハビリテーションの他、痛みを和らげる方法として薬物療法(鎮痛剤内服や坐薬、肩関節腔へのヒアルロン酸・ステロイド・リドカイン注射)などを行うことがあります。ご自宅で少しでも関節痛を和らげるには、しっかりと患部を温めることをお勧めします。入浴後にも肩を冷やさないよう、蒸したタオルで温めたりするだけでも随分楽になります。

五十肩は命に関わる病気ではありませんが、日常生活に直接関わってくる点では非常に重大な病気です。自然治癒することも多いのですが、炎症が強ければ慢性化し肩関節の動作にも制限が出現してしまうこともあります。忙しくて病院に行けないという方、診断のチェックポイントを参考にしてください。


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