肩もみをしても効果が長持ちしない?

肩こりがつらくなると、コリを揉みほぐして対処する人は多いかと思います

肩こりがつらくなると、コリを揉みほぐして対処するのは人は多いですね

肩こりを感じた時、その場しのぎにでもなれば……と行う対処法で多いもののひとつが「肩こりのつらい部分を揉んでみる」という方法。自分でこった部分を圧してみたり、あるいは、他人の手を借りて揉みほぐしてもらったりと、多くの人が「揉んでみる」という方法を試したことがあるのではないでしょうか。

しかし、揉みほぐした直後は症状が軽くなる感覚があっても、時間の経過とともにまた元の肩こりがツライと感じる状態になってしまった、という経験を語る人も少なくありません。

揉みほぐすこと自体は効果あり!

肩こりでは、主に頭や腕を支え、姿勢保持に関わる上半身の筋肉が過度に緊張を起こしている状態が見られます。特に慢性的な肩こりでは、自力で筋肉の過剰な緊張を解くことが難しく、首・肩周辺のみならず、広い範囲の筋肉がリラックスできない状態になっているケースが多く見られます。

肩こりを感じる部分の筋肉を揉みほぐすと、滞った血流の回復がみられ、一時的にはコリが和らいだように感じる場合が多いです。しかし、この揉みほぐしの効果が肩こり解消に結びつかない場合、いくつか考えられる原因があります。そのひとつが「揉みほぐす強さ」です。

誤解されやすい「揉みほぐしの強さ」

肩こりを生じている筋肉に対し、ある程度の圧をかけて押すと、痛みを感じる場合があります。この痛みをどのように捉えるかが問題です。もし「こんなにも硬い筋肉なのだから、強く圧さないと、ほぐれないに違いない。痛みは我慢するべきだ」と思い込み、痛みに耐えながら揉みほぐしを施されたとしましょう。

実は痛みを我慢している間は、全身的に力が入りリラックスできないケースが少なくありません。痛いという感覚から、交感神経が優位になり、過剰に体を緊張させるようになります。リラックスするというよりも、体は「痛みに勝つぞ!」と言わんばかりに「闘うモード」になっている場合があるのです。

強く揉みほぐさないと効果が得られない!?

汗をかきながら、揉みほぐす痛みに耐えた経験がある、といった人もいます

汗をかきながら、揉みほぐす痛みに耐えた経験がある、といった人もいます

ひとつの筋肉の中で、部分的に硬くなっているところがあった場合、その過剰な硬さのある部位を押すと、周囲よりも強い痛みを感じます。それに対して、「そうそう、その部分が悪いに違いない。集中的にその痛い部分を圧して欲しい!」と強い力で、じっくり長時間の揉みほぐしを求める人もいます。

ものすごく痛いけれど、この我慢の先には「肩こりから解放される」といった期待があるため、頑張り抜く覚悟はあるといった気持ちなのでしょう。しかし、痛みに耐え続ける時、体は防御反応を起こします。

身を守るために全身を縮こませるように筋肉を収縮させます。例えば、この状態で首の付け根部分を強く圧し、揉みほぐした場合、防御反応で緊張した筋肉に刺激が入り、傷めてしまうことが起こり得ます。

揉みほぐしは心地よい状態で受ける

肩こりで硬くなった筋肉は力で制するのではなく、いかに全身的に力を抜き、気持ちもリラックスさせ心地よい状態にできるか、ということを意識した方が、ほぐれやすくなります。

肩こりは、日常的な負担やストレスに耐え続けた結果、生じることが多いです。ですから、揉みほぐす時は「我慢・耐えること」はせず、闘いモードになることも避け、穏やかな状態で軽めにかつ短時間で揉みほぐすようにすると、「揉み返し」のトラブルも予防しやすいかと思います。自分で揉みほぐす時も、グイグイ圧さず、気持ちよい程度にとどめておきましょう。

物足りない程度が良いケースもある

揉みほぐしの方法が適切ではない場合、肩こりが強まり仕事に集中できなくなることも!

揉みほぐしの方法が適切ではない場合、肩こりが強まり仕事に集中できなくなることも!

痛みの感じ方には個人差がありますので、他人に揉みほぐしを頼む場合、痛い場合は強さを緩めてもらいましょう。一方で、いくら強く押しても物足りず「もっと強く圧してもらわないと、筋肉がほぐれず効果も得られない」と感じる人もいます。

このケースも実は、筋肉の緊張度合いに異常を来していることで、感受性が鈍くなっていることが考えられます。その場合、揉みほぐしの度に、前回よりもさらに強い揉みほぐしを希望する傾向がみられます。

物足りないかもしれませんが、かえってコリを長引かせることになるかもしれません。この場合も、物足りなさを良しとして、長時間かつ強めの揉みほぐしは避けたほうが身体にとっては優しいですし、痛める心配も減るでしょう。


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