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難治性不妊のレーザー治療~大城クリニック(2ページ目)

「レーザーで不妊症が治療できると聞きました。本当ですか?」と、多くの読者の方からご質問を頂きました。今回はレーザー治療のパイオニアである大城理事長にお話を聞いてきました。

執筆者:池上 文尋

レーザーと不妊治療について

Q)不妊治療に活用してみようと思われたきっかけを教えてください。

A)私は慶応義塾大学の出身なのですが、同じ大学の同級生に山王病院リプロダクションセンター院長の井上先生がいて、一緒に飲んでいる時にその話をしたところ、「それって不妊治療に使えるのではないか」ということになり、山王病院と共同研究をすることになったのです。


Q)実際、現在までにどのくらいの方が妊娠されていますか?

A)具体的な数字は下記の通りです。難治性の患者さんがほとんどですので、それから考えると面白い結果だと思います。

患者数515名
懐妊数106名
出産数 60名
出生児 67名(男児38名 女児29名)

<治療別>
自然妊娠 25名
IVF   65名
AIH   12名
GIFT   3名
ZIFT   1名

治療ストレス
レーザー光線が組織に浸透していくイメージ図です。
Q)このような結果が生まれる作用機序について解説して頂けますか?

A)レーザーの働きとしてまず脳血流量の増加が挙げられます。レーザーを照射してその脳血流量をSPECTによって測定したデータがありますが、脳血流が30%以上もUPしています。脳血流が盛んになることにより、脳下垂体やその他、不妊治療に関与するホルモンの分泌器官や生殖器をつかさどる中枢神経への影響を期待できます。

特に不妊症の場合は下半身の冷えが顕著な患者さんが多いので、LLLTを使って脳や身体全体の血流を増やすことにより、その症状を改善することが出来ます。

それからもう1つはレーザーの可視赤色光や赤外線光がミトコンドリアや細胞膜を活性化し、細胞分裂や分化へつながるということです。全身の血流を改善させることで全身のバランスをよくして子宮の若返り、全身の若返りをさせる、いわゆるアンチエイジングの治療ともいえます。


Q)レーザーは不妊以外の内科的疾患でも効果的なのですか?

A)もちろんです。先程お話をした肋間神経痛の痛みなど慢性疼痛に奏功することが多いです。また、レーザーの赤色光はうつ(気分障害)やアルツハイマーの症状の軽減にも効果を発揮します。

それから、最近の傾向としては花粉症やアトピーなどのアレルギー疾患にレーザー治療を行うことにより改善をすることがわかっております。またこれを説明すると長くなるので今回は割愛させて頂きます。

Q)このレーザー治療なのですが費用や治療スケジュールについて教えてください。

A) 当院ではレーザーの効果を実感してもらうための体験治療を1回目に
1万円にて行っております。それで身体の調子を実感してもらい、続けてみようと思われる方には1回40000円で治療を行っております。(自費診療です)。

治療の回数及びタイミング(生理前後)は、患者様の状態によって異なりますが基本的には、1回の不妊治療におけるレーザーの血流改善効果は約2~3日間です。レーザー治療を5回ほど続けていただけると血流が改善されていきます。

Q)どのような患者さんがこのレーザー治療に適していますか?

このレーザー治療は今、不妊専門クリニックで治療をされているのにプラスして実施されると効果が実感できると思います。よって、当院に来られる患者さんは高度生殖医療を行なっている方が多いですね。

特に現在、ストレスを感じてられる方や上記のように治療中の方、そして妊娠を急がれている方が適しています。ただ、いつも言っているのですが難治性の不妊患者さんが多いので、出来れば気がついたら早めに来て欲しいというのが私の願いです。

いくらレーザーが優秀でも妊娠する力がその身体になければ、助けようがないのが実状ですから。

次のページでは実際の体験についてご紹介してまいります。
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