A)当院は婦人科からの紹介が多いので、かなり精液所見の悪い患者さんが中心です。薬物治療ではホルモン作働薬などに加えて漢方も使っています。手術では精索静脈瘤やTESE、それに精管精管吻合術も日帰りでやっています。これらの手術は顕微鏡を使ったマイクロサージェリーでやっていますので、やはり成績がいいですね。無精子症の患者さんからTESEで回収した精子は、婦人科不妊専門ドクターと連携してICSIを行っています。クラインフェルター症候群による無精子症のTESE―ICSIでも4人中2名が妊娠し、無事出産されています。
病院立て看板です。この看板を目指してきてください。 |
A)一般的には原因の分からない特発性乏精子症が一番多いのでしょうが、うちでは精索静脈瘤の患者さんも多いですね。また、無精子症の患者さんがTESEを目的に各地から来られます。他の施設とはまったく異なった患者さんの構成になっていると思います。
Q)こういう男性不妊専門の泌尿器科というのは他では聞いた事がないので、遠くから患者さんが来られると思いますが、いかがでしょうか?
A)九州はほとんどの県から来られますね。それも婦人科のご紹介で来られる事が多いです。遠くから来られる患者さんは無精子症のかたが多いですが、TESEで回収した精子は凍結して専用の容器で持って帰っていただいています。
クリニックの入り口の看板ボードです。 |
Q)最近、ED(勃起障害)の話題がよく雑誌等で取り上げられますが、治療側から見て実際のところはいかがですか?
A)ちゃんと泌尿器科にさえ来ていただければ、ほとんどの男性が満足いくようになりますよ。ただ、糖尿病でEDになることが多いのですが、患者さんに治療しますか?と聞いても希望しない人が多いですね。恥ずかしくていい出せないというよりも、糖尿病で性的な意欲が低下しているんだと思います。それと、日本人は欧米人に比較して、性的なことに淡白なんじゃないでしょうか。まぁ、アメリカでは性的な不満が離婚の理由になり、莫大な慰謝料を取られるなんてことが関係しているのかもしれませんが。
EDが原因で不妊という方もいらっしゃいますが、これは受診さえしていただけたら比較的治療しやすいです。
それより問題なのは射精障害です。奥様の膣内で射精できないというご主人は意外に多いですし、治療は難しいです。原因としては非常に強い物理的刺激でのマスターベーションや精神的なものがあげられます。通常、治療はカウンセリングと薬物療法ですが、膣内射精ができるようにするのは本当に難しいです。
当院ではこの方面にも力を入れていますで、お困りの方はご相談頂ければと思います。