不妊症/妊娠したい人の不妊対策サプリ・健康食品

サプリメントは本当に効くの?

不妊治療をされている方にお話を伺うとクリニックに通いながら、日常にサプリメントを服用したり、鍼灸やマッサージ、リフレクソロジーを行なったりと様々な代替医療を取り入れておられる方が増えています。

執筆者:池上 文尋

不妊治療をされている方にお話を伺うとクリニックに通いながら、日常にサプリメントを服用したり、妊娠に良いとされる健康食品を摂ったり、鍼灸やマッサージ、リフレクソロジーを行なったりと様々な代替医療を取り入れておられる方が増えています。

代替医療は本当に効果があるのか?また身体に害はないのか?今行なっている治療に影響はないのか?という質問が数多く来ています。今回はその検証していきたいと思います。

サプリメント・健康食品

最近、様々なTV番組で取り上げられているサプリメントですが、サプリメントの分類は一般食品になります。食品なので簡単に製造できますし、規制も非常に緩やかなものです。作ろうと思えば、結構誰でも簡単に100%製造できるものです。

サプリメントの位置づけは「食品と薬」の間と考えられていますが、今のところ日本の法律上では食品ということになります。よって食品ですから薬のように副作用はほとんどないと考えられています。その代わり、効果という部分でも同じく非常に緩やかなものであると考えられます。(一部、効果の強いものもありますが、海外からの個人輸入で手に入れられるようです。この場合は副作用の問題があるのでドクターのアドバイスが不可欠です。)

そして食品なので「不妊に効きます!」というような効能効果は表示することは出来ません(薬事法)。よって様々な健康食品のサイトでも不妊に効くということを暗に示すために患者さんの体験記を掲載するというわけです。「OOOを飲んだら子供が出来ました!」という表示は法律スレスレの部分ですね(笑)。

食品で効能効果を謳えるのは「特定保健用食品」(通称トクホ)です。トクホは「身体の調子を整える」などのはたらきがある成分を加工した食品で、効果や安全性が動物やヒトなどへの試験で科学的に証明され、健康表示(健康への効用を示す表現)を厚生労働大臣が許可した食品です。不妊に関連するトクホは今のところありません。

一方、医療機関で使われる薬は開発に100億円以上、10年以上かけており、多くの臨床試験を重ねて出来たものです。薬になる確率は10000分の1です。よってサプリメントと薬は同列に見てはいけないことがわかります。その差は映画で言えば1分間のショートフィルムとロードオブザリング3部作のような超大作ぐらいの差があります。「この部分を理解していない患者さんが多いので返答に困る」というドクターコメントもよく聞きます。

また日本一の読者を誇る不妊情報メルマガ「妊娠しやすいカラダづくり」の細川氏によるとサプリメントにも品質の幅があるそうです。よってサプリメントはよく勉強をしているアドバイザー(特に薬剤師や医師のアドバイス)に色々とアドバイスをもらいながら選ぶ必要性があるでしょうね。

サプリメントに期待することは身体の必要とする栄養素を効果的に補充する事による健康維持と疾患予防だと思います。それによって妊娠するための身体の土台をしっかりとさせるというイメージではないでしょうか?

関連リンク
妊娠しやすいカラダづくり
PCO
サプリメントにも色々と種類があり、それぞれに特徴があります。それをよく知る事が大事ですね。
PCO
トクホのマークです。トクホの正式名称は特定保健用食品です。
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