女医と女性患者

どちらも早期発見・早期治療がポイントになります。定期的に検診を受けましょう

子宮がんには
  • 子宮頚がん
  • 子宮体がん
の2種類があることをご存知ですか? この2つはだいぶ特徴が違うので、混乱してしまいがち。例えば「妊娠した回数が多いひとがなりやすい」のは子宮頚がんで、「妊娠したことがない方がなりやすい」のが子宮体がんです。

今回は2つの子宮がんの違いの基本について、解説します。

子宮体がんと子宮頚がん

子宮がんが2種類っていわれても、なんだか良く分からない・・・。どうやって分けているのかしら?
子宮がんが2種類っていわれても、なんだか良く分からない・・・。どうやって分けているのかしら?
まず右のイラストをご覧下さい。これは子宮の模式図です。その形をよく見てみると、逆三角形型の本体があり、そして、ちょうど下のほうが細くなって首みたいになっていますよね。

分類は人間がしていることなので意外と単純。本体が『子宮体部』、首の部分が『子宮頚部』です。そして体部に発生するのが『子宮体がん』、頚部に発生するのが『子宮頚がん』です。

参考までですが、この『体がん』と『頚がん』、それぞれをちょっととって顕微鏡の下で調べてみると、細胞の種類もちょっと違うのです!体がんは大抵腺がん、頚がんは扁平上皮がんという種類のがんです。

乳がんと子宮体がんのリスクファクターは似ています

50~60歳の方に多く発症します。エストロゲン依存性のがんです。昔は子宮がんの10%くらいといわれていましたが、最近増加しています。エストロゲンにさらされている期間が長いほどキケンが高くなります。つまり、『妊娠・出産したことのない人』ですね。乳がんのリスクとダブります

また『肥満、糖尿病、高脂血症の人』も危険率が上がります。同じ日本人でも、動物性脂肪を多く取るハワイの日本人の発生頻度の方が高いそうです。

ちなみに低容量ピル(エストロゲン+プロゲステロン)を飲むと発生率が下がるといわれているのはこっちの子宮体がんです。エストロゲンだけだと発生率が上がるのですが、プロゲステロンと一緒なら良いのですね。でも、実際に子宮体がんと診断された人はエストロゲンが含まれているピルをのんではいけないのでご注意を!。*1 1992 WHO(世界保健機関)の報告による

ちなみに子宮体がんの症状のイメージは『閉経しているのに、ちょっとだけど、だらだらと不正出血がある。しかもオリモノに膿が混じっているような気がする・・・・』という感じです。詳しい内容に付いては女性の健康~子宮がん・乳がんへどうぞ。


日本人女性の子宮がんといえば子宮頚がん

子宮体がんと頚がんの違いは場所だけじゃなく細胞の種類も違う!
子宮体がんと頚がんの違いは場所だけじゃなく細胞の種類も違う!
もともと日本人の女性の子宮がんは9割が『子宮頚がん』で、『日本人女性の子宮がんといえば子宮『頚』がん!』というくらい、圧倒的に多かったのですが、最近では子宮体がんが増えているため、現在では7~8割くらいの割合になっているようです。

発生にヒトパピローマウイルス(HPV)というイボをつくるウイルスの仲間が関係しているともいわれています。『早い時期に性交渉をはじめた』『性交渉の回数が多い』『出産数が多い』といったことで発生率が上がると言われています。

子宮頚がんのイメージとしては『生理じゃないのに出血する・・・(不正出血)、特に性行為の時に出血する・・・。こころなしか、最近オリモノに血や膿が混じっているような・・・』という感じでしょうか。


子宮がんは2種類
  • 場所と組織で違いが決定
  • 子宮体がんはエストロゲン依存性で増加傾向
  • 子宮頚がんはウイルスが関係している

ただし、子宮頚がんも子宮体がんも少し、または、かなり進行するまで症状が現れないこともままあります。大切なのは、「早期発見、早期治療」。検診は忙しくても、定期的にしっかり受けることをオススメします。
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