B型は感染しにくい? 一部のノロウイルス
まず、ABO式血液型とノロウイルス感染の関係はどうなっているのでしょうか。ノロウイルスには多様性がありますが、一部のウイルスはB型の人に感染しにくい事が判明しています。特に日本で症例が多いウイルスは B型の人には感染しにくい可能性があります。突入経路の橋・城門と関連するLewis式血液型
Lewis式にはaとbがあります。違いはわずかです。 |
Lewis式血液型はLewis(a-、b+)、Lewis(a+、b-)、Lewis(a-、b-)の3種類あります。なおLewis(a+、b+)の人はいません。
感染するのは、Lewis(a-、b+)、 通常、感染しないのはLewis(a+、b-)、どちらかわからないのはLewis(a-、b-)です。
唾液でABO式血液型が判らないと感染しにくい!
ABO式血液型物質が体液、例えば唾液中に分泌する人を分泌型、分泌しない人を非分泌型と呼びます。分泌型の人は唾液からでもABO式血液型が判明します。非分泌型の人は唾液ではABO式血液型はわかりません。現在は唾液を用いなくても遺伝子検査で分泌型・非分泌型を調べる事ができます。輸血を含む病気の治療とは直接関係ないので、通常、分泌型・非分泌型に関する遺伝子検査は実施しません。
上に述べたLewis(a-、b+)の人は分泌型、Lewis(a+、b-)の人は非分泌型、Lewis(a-、b-)の人は分泌型と非分泌型のどちらかです。
血液型よりも脱水症に負けない体力を!
ウイルスの培養には生きた細胞が必要です。例えばインフルエンザワクチンは鶏卵を使って培養します。ヒトのノロウイルスとは異なるマウスのノロウイルス培養に成功した報告はありますが、現時点で、ヒトのノロウイルス培養に成功した報告はありません。
ノロウイルスの遺伝型(Genogroup)は大きく2つに分けています。2つを合わせて31種類がみつかっています。ノロウイルスは、DNAウイルスと比較して突然変異が起こり易いRNAウイルスです。
培養ができず、種類が多く、突然変異も多いので、ノロウイルスのワクチン開発は相当先になりそうです。
ノロウイルス感染では嘔吐、下痢による脱水症が問題です。日頃から運動を行っている人は運動時に水分補給をしても水分が吸収されるまでは軽い脱水症になっています。言い替えれば脱水症に慣れた身体になっています。
ノロウイルスに対しては、日頃運動していて汗をかいて脱水症に強く、体力があれば、たとえ感染しても症状が軽い可能性があります。
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