咬み合わせの調整が難しいわけ
咬み合わせの調整は、そのぞれの許容範囲に納まるようにバランスを調整する |
- 歯や根の形態
- 骨の密度
- あごの動きや位置
- 上下的な位置関係
- 水平的な位置関係
- 歯周病の有無
- 素材の違い
小さな歯に大きな力が掛かる咬み合わせは歯を痛めます。また根の形態や長さにあわせた力の配分に合わせる必要があります。
一般に上あごは密度が低く、下あごの骨は密度が高いため、咬み合わせの力の配分の際の参考にすることもあります。
単に咬んだときは問題なくても、奥歯で物をすり潰すような、あごの動きに対しても邪魔にならないように、調整する必要があります。
整った歯並びに対して上下的に伸びている歯や、その反対に埋もれて見える歯など、歯並びに乱れがある場合、調整が必要なこともあります。
頬っぺた側の外側にある歯や、舌側の内側にある歯など、歯並びなどの乱れがある場合にも負担が掛かることがあり、調整が必要なこともあります。
歯周病が進行していると、その分歯を支える骨の量が少ないため、健康な歯と同じような力ではなく、少し咬み合わせの力を弱める調整が必要なこともあります。
自然の歯は、金属や、セラミックと硬さが異なるため、被せ物などの時間が経過しているときには、咬み合わせの際の力が製作当初と変わっていることもあるため、調整することがあります。
咬み合わせの調整は、ただ歯を僅かに削っているように見えます。しかし実際には、これらすべてのバランスを考えながら、口の中という3次元の空間にバラバラに並んだ歯の、表面の3次元の凸凹を、あごの動きという3次元の動きにあわせて歯を削り合わせる作業が含まれているのです。
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