原因は「脳幹出血」とのこと。聞きなれない病名ですが、これは「脳出血」という、脳の中の血管が破れて出血が起こる病気の一種です。そこで今回は、脳幹出血についてお届けします(脳出血を含めて、危険な頭痛について詳しくは「危険な頭痛」ってどんな頭痛?へどうぞ)。
第1回 「頭痛」って病気なの?
第2回 「頭痛もちの頭痛ってどんな頭痛?」
付録 片頭痛を簡単に診断できる簡易質問表
第3回 「危険な頭痛」ってどんな頭痛?
番外編 脳幹出血ってどんな病気?
番外編2 クモ膜下出血ってどんな病気?
第4回 頭痛対策
脳幹ってなに?
脳幹は生命を維持するのに必要な部分。下に突き出ている部分が延髄 |
- 中脳
- 橋
- 延髄
呼吸や体温、心臓の働きを制御する中枢があり、「生命維持中枢」と思っていただければよいと思います(余談ですが、脳幹全体が機能しなくなると脳全体が機能しなくなるため、いわゆる「脳死」という状態が起こります)。
脳幹出血は脳出血の一つ
脳幹は脳の一部ですので、「脳幹出血」というのは「脳出血」という、脳の中の血管が破れて出血が起こる病気の一種ということになります。脳出血の原因として一番多いのは高血圧。高血圧の方は常に脳の血管に圧力がかかっている状態になるため脳の血管に負担がかかり、コブのようなものができたり、破れやすくなったりします。また、年齢を重ねると血管自体がもろくなるため、血管が破れるリスクがさらに高くなります。よって、年配の方が脳出血が多い傾向になりますね。
症状としては、頭痛やめまい、吐き気、手足の麻痺、意識障害などが出現。脳の中の色々なところで出血が起こりますが、その場所によってさまざまな症状が起こり得ます。
その脳出血の中でも、最も重症な症状が出現するのが今回の「脳幹出血」。脳幹部というのは、上記したように呼吸をつかさどるところでもあるため、一気に大量出血が起こると呼吸が止まって発作後数分で死に至ってしまうこともあるのです…。
タバコ(血管を収縮させるため)、大量飲酒は脳出血のリスクを高めますのでほどほどに…。
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