予防接種・ワクチン/肺炎球菌・Hibワクチンの予防接種

卵アレルギーにインフルエンザワクチンは?(2ページ目)

インフルエンザの季節になると、卵アレルギーがある場合、インフルエンザワクチンを打っても大丈夫か質問を受けることがあります。インフルエンザを予防するにはワクチンが有効です。詳しくご説明しましょう。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド

卵アレルギーのあるときのインフルエンザワクチン

卵から作られていますから要注意です
ワクチンは、ニワトリの卵を使っていますが、高度の精製のため、極微量の卵の成分が残っています。

卵の加工品を食べても症状が出ない場合
皮膚テストの必要はないと考えられています。

卵の加工品で、アレルギー反応が出る場合
特に、卵の特異的IgEがスコア5-6以上、卵でアナフィラキシーになったことのある場合は、ワクチンの皮膚テスト(皮内反応)が望ましいです。皮膚テストが陰性の場合は、そのまま前のページに示した量で接種します。陽性(腫れた部分が9-14mm、赤い部分が20-39mm以上)の場合は、少しずつ分割して接種します。強く陽性(腫れた部分が15mm以上、赤い部分が40mm以上)を示した場合は、接種を中止したほうがいいでしょう。

今までアレルギーがなくても、ワクチンには注意が必要です。
予防接種後は、30分間は、病院内で待機しておいたほうが望ましいです。




豆知識
急性散在性脳脊髄炎:ウイルス感染や予防接種で、異常な免疫反応のため、神経が傷害される。特に、脳と脊髄に炎症を起こす。MRIという検査で、神経を取り巻く髄鞘(ずいしょう)が壊れていると診断される。脳や脊髄で、病変が散在しているので、「散在性」と言われている。治療にステロイドが使用されている。
ギランバレー症候群:手足への末梢神経が免疫反応によって、傷害される病気。筋力の低下、感覚障害がみられ、左右対称である。進行するも、徐々に神経が再生し、回復する。呼吸をする筋肉が低下すると、人工呼吸器を必要とすることがある。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます