エクリン汗腺とアポクリン汗腺
体臭のこと、家族にも友達にも相談しにくくて、うつうつと悩んでしまう…… |
エクリン汗腺は体全体の皮膚に分布し、ここから汗が分泌され、体温調節の役割を果たしてくれます。多汗症の人はこのエクリン汗腺が特に発達していたり、自律神経野失調により汗が出やすい状態にあります。また、交感神経の刺激が強かったり、辛いものを食べたりする影響でもエクリン汗腺の分泌量が多くなります。精神的な緊張による冷や汗、手のひらや頭、顔などに大量に汗をかくのも同じことです。しかし、エクリン汗腺から出る汗は、いやなにおいの直接的な原因にはなりにくいものです。
そこでもうひとつの汗腺、アポクリン汗腺の登場です。
アポクリン汗腺から毛穴を通って分泌されたたんぱく質がにおいの元 |
アポクリン汗腺でつくられたたんぱく質は毛穴から分泌し、これがわきがのにおいの主な原因となります。もともとアポクリン腺でつくられるたんぱく質自体には、人間が強く感じる臭気はないのですが、常在する細菌により酸化され、これが悪臭として放出されるのです。アポクリン汗腺の活動は性ホルモンと密接な関係にあり、思春期、わき毛が生えそろうころからにおいが強くなるようです。
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