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大きな声では言えない!? 本音のマンション購入(3) 生涯収支で考えるマンション購入

将来を通じて後悔しないマンション購入の極意は、「生涯収入-生涯支出」の残高の範囲でマンションを買い、住む、ということ。私たちは「生涯収入」という限られたお金で暮らしていかねばならないのです

大石 泉

執筆者:大石 泉

シングルのマンション購入ガイド

同シリーズ「大きな声では言えない!? 本音のマンション購入」の(1)-『生涯収入で考えるマンション購入』にて、あなたの勤労による生涯収入を求めました。また、シリーズ(2)-『生涯支出で考えるマンション購入』では、生涯支出に注目して、マンション購入を考えました。あなたの生涯収支はいかがでしたか。〔生涯収入-生涯支出〕の残高でマンションを購入し、住宅ローンの返済をし、維持管理し続けていけそうですか。

目の前の収入だけで、買える買えない、返済できるできない、を判断するのは危険です。将来にわたってあなたの収支が赤字にならないような、マンション購入予算を立てることが重要です。

さて、シリーズ(3)では、生涯収支と住まいの予算について考えていきましょう。

◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


「生涯収支」とは


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「生涯収入」のベースとなるのは勤労収入です。
「生涯収支」とは何でしょう。これは、生涯にわたってあなたが得る収入と支出を言います。収入より支出が多ければ赤字に、その逆は黒字となります。今回の生涯収入や生涯支出は、これまでのシリーズ(1)(2)でお話ししてきたように、便宜上あなたが働いて得られるお金(収入)とその期間を基に考えています。収入の主なものは、勤労収入ですが、確実に発生が見込まれる収入は試算時に加算して問題ありません。

一方の支出は、衣食住の住以外の生活費、その他の基本の生活費(通信費など)、娯楽費などが含まれます。

これら、収入と支出を現在のもの、将来発生が見込まれるものをそれぞれピックアップし、合計したものが、生涯収入であり、生涯支出であるとして、話しを進めます。

※「生涯収入」「生涯支出」については、同シリーズバックナンバー(1)(2)を参照ください。


「住まいの予算」とは


マンション購入を考える際、現在の年収を基準に「いくらのマンションが買えるのかしら」「毎月いくらのローン返済が可能かしら」と資金プランを立てることがほとんどです。これは大変重要なことなのですが、一方で落とし穴にもなる、ことはシリーズ(2)でお伝えしたとおりです。

購入時点の収支だけで判断してしまうと、将来の大きな支出(留学、海外旅行etc.)や、転職・独立などによる収入の減額が見込まれる際の対応がとれません。せっかく念願のマンションを購入したのに、数年後に「買わなければ良かった」などとは絶対に思いたくないですよね。そうならないための秘策が「住まいの予算」という考え方です。

■住まいの予算≦生涯収入-生涯支出

あなた自身の生涯収入から、見込まれる支出を引き算し、その残りの範囲でマンションを購入し、維持管理していこう、そうすれば生涯収支が大きく赤字になることはない、という考え方です。注意したいのは、以下の点です。

■住まいの予算≠マンションの購入価格

けっして、「住まいの予算」と同額のマンションを購入してはいけません。「住まいの予算」には、以下のものが含まれます。

■「住まいの予算」の内訳
○マンション購入代金
○購入時の諸費用
○住宅ローンの利息
○管理費・修繕積立金等 
○住んでいる時の諸費用(メンテナンス代、固定資産税など)
○リフォーム費用
 ○その他


「住まいの予算」は、各人の生涯収入と生涯支出から計算するため、パーソナルな数字となります。同じ年収であっても、ライフスタイルや生涯支出が異なるため、「住まいの予算」は同額とはなりません。では、あなたがあなた自身の「住まいの予算」をはみ出して、高額マンションを購入してしまった場合はどうなるのか、次ページにて検証してみましょう。
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