手堅いパフォーマンスの国内債券ファンド
国内債券ファンドとは、国債や地方債、社債といった国内の公社債を主な投資対象とする投資信託。株式ファンドと比べて値動きが小さく安定しているのが特徴です。投資信託の中では、国内外の株式ファンドなどと比べれば地味な存在ではありますが、リーマン・ショック、ギリシャ・ショックなど、過去の市場混乱時でも安定した運用成績を残しており、イザという時にも手堅いタイプです。
「預金+α」のリターンに期待!
日銀の異次元緩和が続く今、10年国債の利回りは0.8%前後で推移(2013年8月時点)。金利の低空飛行が続く中では、国内の債券にはあくまで小さなリターンしか期待できません。とはいえ預金よりは高い利回りが期待でき、株式よりも低リスク。外貨建て資産のように為替リスクの心配もいりません。国内債券ファンドは、「預金+α」を狙いたい安全志向の人に適しているといえます。
個人では買えるチャンスが少ない債券も、投資信託であれば多くの銘柄に投資できます。発行体が破たんした場合の信用リスクも、プロが数十~数百銘柄に分散投資してくれる分、抑えらます。いつでも換金できる流動性の高さも、投資信託を通して債券に投資する魅力です。
そもそも債券ってどんな資産?
国内の債券は、安定した利息収入が見込める比較的ローリスクな資産
債券とは、国や企業などがお金を借りるときに発行する借用証書のようなもの。例えば、発行体が国であれば国債、企業であれば社債(事業債)と呼ばれます。債券にはあらかじめ金利や満期日が定められており、投資家に決まった利息が定期的に支払われ、満期日には元本が償還されます。
債券のリスクは、発行体が破たんした場合には利息の支払いや元本の返還が不能となってしまう可能性があること。国が元本を保証する国債は一般的に安全性が高いとされますが、社債などでは発行企業によって信用力はまちまちです。
また、債券価格は日々変動しており、債券を満期前に売却するときは値動きによって売却益が出たり、売却損が出たりします。値動きは金利と逆の動きをするのが特徴で、通常、金利が下がれば債券価格は上がり、金利が上がれば債券価格は下がる傾向があります。
■債券のリターン
・利息収入
・売却損益
■債券の主なリスク
・発行体の信用リスク
・金利変動リスク
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