ローンいろいろ、特典イロイロ
特典は住宅ローンによってさまざま。本当に自分に必要な特典かどうかよく考えよう |
前回、ご紹介しきれなかった、比較的共通項の少ない特典を分類すると、大きく4つに分けられました。
[1]返済不能に対するサポート
三大疾病保障付き、ローン返済支援保険、失業・リストラ保険など
[2]結婚、出産、介護、災害、損害等に対する特典やサポート
[3]住まいのトラブルやセキュリティへのサポート
[4]契約御礼プレゼント等の特典
以上の4分類ですが、他にも、定期預金とセットすることによる手数料の優遇や、住宅ローン利用者限定でATMの時間外手数料を無料にするなどの特典もあり、まずは身近な金融機関を調べるのも情報収集のポイントと言えます。
多くの特典が付いていても、自分が日ごろ利用しないものや、自分にはメリットのない特典であれば、まったく意味はありません。提示された住宅ローンに決めてしまう前に、他の住宅ローンの情報を収集し、納得するまで比較検討を行いましょう。提示された住宅ローンに匹敵するあなたにぴったりの住宅ローンと巡り合えるかもしれません。
返済不能に対するサポート/三大疾病対応
最近はすっかりと定着した、「三大疾病保障付き」。女性向け住宅ローンも例外ではありません。三井住友銀行「WomanPLUS」では、三大疾病保障付き住宅ローンの選択が可能。これには二つのタイプがあり、ガンのみを保障に対象とするものと、ガン、脳卒中、心筋梗塞の三大疾病と5つの重要疾患(高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎)を保障するものとになっています。それぞれ保険の対象となる状況になれば、住宅ローンの残債は保険金により相殺されます。利用料は住宅ローンの金利に上乗せされ、前者のガンのみがプラス0.2%。後者はプラス0.3%となっています。
同じような保障サポートを行っているのは、関西アーバン銀行「レディス住宅ローン」。三大疾病保障特約付き団体信用生命保険の選択が可能で、住宅ローンの金利に一定幅が上乗せされます。
ガン保障特約付きで、保険料に該当する費用負担がないタイプは、広島銀行「My self」や琉球銀行「Anju」。保険料は銀行負担となっています。
病気になって住宅ローン返済ができなくなればどうしよう、とは誰もが不安に思うこと。その不安を保険で解消しようとの商品がご紹介したものですが、保険料に相当するコストの取り扱いには要注意。住宅ローン金利に上乗せとなるタイプ以外にも、別途保険料の支払いが生じるものなどもあります。
これらの保障付き住宅ローンを選択する際には、コスト負担の増額分をあらかじめ試算し、上乗せとなる金額と得られる安心度を吟味しなければなりません。当然ながら、保障は住宅ローンの返済中のみ。住宅ローンとは別に加入している生命保険等とのバランスをみて判断することが必要です。
次ページでも引き続き、返済支援サポート特典について見ていきます。