●肉を切られて骨を抜かれる!?
格安の仕事の存在を否定しつつも、それを排除するための法の整備が整わない今だからこそ、それを利用するという“やり方”は容認出来ます。が、ここで大きな問題なのは、格安の仕事からステップアップ出来ずに、いつまでもいつまでも安いギャラで働かされ続けているSOHOワーカーの存在です。
多くのライバルの中で仕事を得るためには、何らかの特長をクライアントに提示しなくてはならない。それを「低価格」としてしまうと、その呪縛から自らが逃れられなくなります。少しでも交渉金額を上げようものなら「他の人は、もっと安いから」との理由で仕事が回ってこない・・・ということも実際あるでしょう。だからといって、そのまま安いギャラで働き続けると、精神的な満足度を得られないばかりか、身体にも支障を来してしまいます。
気が付いたら心も体もボロボロで、なんのためにSOHOしているのか分からない。これでは肉を切られた上に骨を抜かれ、いつしか引退、ということになりかねません。
●いかに自分のビジネスを育てていくか
本来、破格に安い仕事は存在してはならいものですが、現実には目の前にぶら下がっていることがあります。ならばコレを自分の踏み台にしよう、と考えるべきでしょう。安いギャラで働かされるのではなく、自分の意志でその仕事を選び取り、次には必ずステップアップするとの強い意志を持つこと。その場限りではなく、自分のビジネスをどう積み上げていくかを、少し長い目で見ることが大切です。
SOHOにおいても、何らかの形で最低賃金額を法律で整備するべきだとの声は、すでにSOHOで活躍している方々の中から挙がっています。これを実現させるために、SOHOワーカー全体のスキルの向上が求められていることも忘れてはなりません。
誰もが納得の出来る賃金体制が整う日を望んでいます。その日が少しでも早く来るように、SOHOワーカー側が「破格に安いギャラ」にいつまでも踊らせられてはいけないのです。
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