(社)住宅生産団体連合会が2001年8月に同連合会法人会員企業へアンケート形式で回答してもらった「住宅融資における選別化の実態について」の結果から、住宅ローン融資を断られた(ローン否認)理由が鮮明となりました。
職業・勤続年数関係 | 33.3% |
担保価値・借地関係 | 22.9% |
年収・返済負担率関係 | 21.2% |
自営業のため | 10.6% |
担保不足 | 10.6% |
勤続年数や転勤のため | 10.1% |
消費者金融歴・公共料金引落し事故歴 | 8.1% |
勤続先が中小企業 | 5.5% |
市街地化地区・保留地 | 5.1% |
定期借地・借地 | 3.0% |
こうした結果をふまえ、これからの日本の社会経済の発展の方向からみて住宅金融のあるべき姿として問題とすべき課題が多く、現状において同連合会では「少なくとも民間金融としての社会的な役割を担うならば、自らの住宅融資に対する方針や融資条件を国民の前に明らかにし、検証されて然るべき」としています。
最近は住宅ローンも「戦国時代」に突入し、金利引下げ合戦を展開しておりますが、まだまだ貸し手の理論が根底に見え隠れしていることは否定できません。「自己資本比率」依存症の金融機関はりそな銀行を追随しないよう、本来の収益回復を念頭に戦略を練っていただきたいものです。
同時に景気政策として住宅税制にばかりかたよらず、こうした住宅金融に対する政策も期待したいものです。
<参考サイト>民間住宅ローン便覧