ヒントは「〇〇に関しての仕事」。選択肢を狭めるな!
とは言っても、この「やりたいこと」を見つけることこそが、一番難しいことなのです。私もやりたい仕事がハッキリしていて旅行会社に入ったわけではありません。何となく「旅行に関する仕事」「海外勤務したい」が目的でした。今考えるとよく内定が取れたなと思うし、明らかに今より仕事に関する「やりたいこと」は不明瞭でした。そして社会人12年目の今も、「やりたいこと」が明確かは断言できなかったりします。リクルートのフェローである藤原和博さんが、素晴らしいヒントを教えてくれました。
「見舘さん、学生に“やりたいことを見つけろ”というのはキツイですよ。“やりたいテーマ”も難しいな。そうそう、せめて“〇〇に関しての仕事”でいいんじゃないの?」
就職ジャーナルの編集担当の清水由佳さんも、こんなヒントを教えてくれました。
「学生は多分、選択肢をあまりにも狭く考えすぎだと思う。最初に絞りすぎれば、あとで選択肢を失い、就職するタイミングを失う。新卒は就職する最高の機会なのに、勿体無いよね」
お二人は切り口は違えども、ポイントは同じだと思う。私もなるほどと思います。簡単に言うと、やりたい仕事をハッキリさせるのは、働いてからじゃないとわからないということです。何となくでいい。ベクトルだけでも決めて働き出せば、仕事がやっと見えてくる。いろんな人と出会えるし、いろんな経験もできる。失敗を繰り返しながら、そう、3年ぐらい経って、やりたいテーマがうっすら見えてきて、10年ぐらい経ってやっとやりたい仕事が見えてきてくる感じでも、全然遅くないってことです。
今みなさんは、宝の山を目の前にしています。とても大きな山です。一部分だけを見て、手に入れる宝を決めるのは、とても勿体無い。少し引いて見て、もっと素晴らしい宝を探してみよう。就職活動はトレジャーハンティングです。より素晴らしい宝を掘り当てる喜びを感じてください。一生に一度の機会ですよ。
※藤原和博さん・・・リクルートのフェロー。著作『自分「プレゼン」術』は就職本を読むより役立つ。サイト:よのなかnet・[よのなか]相談室
※清水由佳さん・・・『就職ジャーナル』の編集担当。松永真理編集長の下で実力を付けた凄腕ライター。