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事前面接解禁!? 厚労省が派遣法改正を検討(2ページ目)

厚生労働省では、事前面接禁止から解禁の方向で労働者派遣法の改正を検討しています。事前面接解禁となった場合のメリット、デメリットは? 今後の動向に注目です。

執筆者:加藤 由紀子

事前面接解禁になったら何が変わるの?

事前面接が解禁になった場合のメリットやデメリットは?
同新聞記事のメリット・デメリットをまとめ、考察しました。

■派遣先企業
メリット:能力、人柄などを確認したうえで人材を選べる。派遣会社が選んだ候補者の受け入れを拒否でき、新たな人選を求めることができるようになる。

事前面接が禁止されている今日、「顔合わせ」や「業務打合せ」として契約前に派遣候補者と接触をする場合でも、それが公式なものではなく、選考を目的とした面接ではないため、派遣会社の選んだ候補者の受け入れを断りにくいところがあったようです。

しかし、実際には、「顔合わせ」の後、受け入れてもらえなかったケースや、1つの仕事に複数の派遣候補者が「顔合わせ」に訪れていたというケースもあると聞きます。そのようなことから、上のようなメリットの他に、企業には、事前面接が派遣法の禁止事項ではなくなるということ自体もメリットになるのではないでしょうか。


■派遣候補者
メリット:派遣候補者も、就業先企業の職場環境や雇用条件などの詳細を確認できる。

デメリット:派遣先企業が人材を選別する結果、年齢が高い、性格が合わないなどの理由で、人によってはいつまでも仕事が見つからない可能性が出てくる。

契約前に「顔合わせ」等がある場合、基本的に派遣されることが決定しているということが前提である為、派遣先企業同様、仕事を断りにくい部分が派遣候補者にもあったのではないでしょうか。就業先企業の職場環境や雇用条件の詳細を確認した上で、契約をするがどうかが判断できるようになれば、雇用のミスマッチを防げると言った観点からもメリットはあると思えます。

しかし、面接という制度は、基本的に企業が人材を選考する制度として考えられるのが一般的です。事前面接の解禁について、労働組合では「年齢や容姿、性格などを理由に派遣社員になれない人が出る」と懸念する声もあるようです。

上のようなデメリットの他には、面接が行われるという事の結果、選考が厳しくなるというデメリットも考えられます。派遣先企業が能力や人柄で受け入れを判断することとなりますので、他の人と差別化をアピールできるスキルや、優れたコミュニケーション能力を持っている人が有利となりそうです。


本サイトでは、今後もこの法改正に向けた検討について動きを追ってみたいと思います。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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