年休取得に関しては派遣で働くうえでも身近なテーマです。詳細について確認しておきましょう。
前回の記事「労働基準法:有給休暇がもらえる条件は?」で、有給休暇がもらえる条件や日数などについて詳しくご紹介させていただきました。

今回は、続編として、読者の方から届いた疑問なども取り上げ、「有給休暇にまつわる様々な疑問」をQ&A方式でご紹介させていただきます。有給休暇の詳細について確認してみましょう。

*なおメールによる個別相談は行っておりません。機会があれば、記事のテーマとして取り上げております。

退職時の有給休暇

Q:契約期間があと2週間ほどで終了するのですが、有給休暇が10日間残った状態です。本当は、有給休暇を全て取得してから退職したいのですが、忙しい時期だし諦めかけています。有給休暇が取得できなかった場合、有給休暇の日数分、派遣会社に契約期間を延ばしてもらうことはできますか?

A:有給休暇取得の分契約期間を延ばしてもらうことはできないか?というご質問ですが、これについては派遣会社との話し合いになると思います。何か良い方法はないかという形で派遣会社に相談されてみてはいかがでしょうか。

原則、有給休暇は「労働者の指定した時季に与えなければならない制度(注1)」です。もし、延長してもらえない場合でも、退職前であれば全ての日数分の有給休暇を取得する事自体は法律上可能なのです。

使用者には時季変更権といって、有給休暇取得が事業の正常な運営の妨げになる客観的事実がある場合に限って、他の日に変えて有給休暇を取得させることができる権利が認められています。例えば、労働者が同じ日に一斉に有給休暇を申請してきた場合などがこれにあてはまります。しかし、このような時季変更権も、労働者の退職後には、有給休暇を与える他の日がありませんので行使することはできず、結果的には、全ての有給休暇取得を取得することを拒むことができないということになります。

しかし、質問のように、忙しい時期であれば、お世話になった派遣先にも迷惑をかけてしまうことになりますし、なかなか全ての有給休暇を取得したいとは相談しにくいですよね。

派遣中のスタッフが休暇を取ることで、派遣先に迷惑がかかるようなら、必要に応じて派遣会社は、代替スタッフを手配することになります。しかし、別の人員の手配には時間もかかることと思われますし、もしも引き継ぎをしているような状態であれば、現実的には代替要員の手配は難しいのかもしれません。

有給休暇取得のためには早めの準備を心がけ、毎月計画的に取得していく方法が後々トラブルになりにくいのかもしれませんね。

注1:ストライキなどを行う目的では有給休暇が取得できない場合もあります。

次のページでは、有給休暇の申請時季や取得日数の疑問についてご紹介します。