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決算を楽に終わらせる1-原因究明編-(2ページ目)

「経理の仕事のメインイベント」と言えばもちろん「決算」でしょう。「毎年必ず来ると分かっているのに何故か毎年苦労の連続……」そんなあなたに「決算攻略法」を伝授します。今回はまずその原因を探っていきます。

執筆者:森 康博

決算を楽に終わらせるためにやるべきこととは?


決算で慌ててしまう原因が分かったのならば、それぞれその原因に合った対策をすればよいのです。それでは、その対処法をご紹介していきましょう。

■ 「決算チェックリスト」をつくってみよう!

「決算ではどんなことをするのか」を、決算前に書き出してリストにしておきましょう。
そうすれば、決算に何をすべきか一目瞭然ですし、作業が終わった項目はリストでチェックしていけば、残りの決算作業の内容も把握できる、というわけです。
このチェックリストについては、次回の記事で詳細をご紹介していきます。

■ 「月次決算」にチャレンジしてみよう!
バッチリ
「月次決算」がちゃんとできるようになれば、決算が楽になるのはもちろん、会社の「経理のレベル」もワンランクアップします!


みなさんは「決算」と聞くと期末の決算を思い浮かべる方も多いかもしれませんね。簿記検定などの試験では、期末決算の処理について問われることが多いので仕方のないことかもしれません。
しかしながら、決算は決算期末を待ってやらなければならないというものではありません。
期末決算までに、数カ月おきに決算をしてもよいですし、毎月決算しても怒られることはありません。むしろ、そのほうが会社の経営にものすごく役立つはず。
毎月決算をすることを「月次決算」といいますが、あなたの会社がもし、月次決算を行っていないのでしたら、是非チャレンジしてみてください。
月次決算の方法については、「決算チェックリスト」の記事の次の記事でご紹介します。

■ 周囲に相談できる人をつくっておこう!

経理は単に帳簿をつけていればよい、というものではありません。「経理は社会状況の変化に合わせて、常に変化していくもの」と考えておいたほうがよいでしょう。
「会社法」で、決算書やその他付属書類に変化があったこともその一つです。経理について身近に相談できる人を作ったり、これらの情報を常に仕入れられるようにしておく必要があります。
会社で顧問税理士がいるのであれば、常に相談できるような環境を作っておいたり、書籍やセミナーに参加して勉強するようにしたり、あるいはこのAll About等で情報を仕入れてもよいかもしれません。

「経理の仕事」は「会社の経営アドバイザー」

アドバイス
「常に自分に何が求められているのか」を意識して仕事をすれば、自分がすべきことが見えてきます。どうせやる仕事なら、みんなの役に立つ仕事をやりたいものですよね。

最近は経理処理も会計ソフトやインターネット等のインフラが整ったことにより、昔と比べると省力化がすすんできており、会計の専門知識があまりない人でも少し勉強すれば、試算表が作ることができる時代となってきました。

このような時代の「経理の仕事」に求められていること。それは経理処理の他に、数字の面から会社の経営に役立つ情報やアドバイスをしていくことです。今回ご紹介した対処法は「決算が楽になる」ほかに「決算が早く終わる」という効果もあります。

決算を早く終わらせて、余った時間でスキルアップし、会社に求められていることに応えられるようにする必要がある。
ちょっと大変かもしれませんが、そんな事情からも「経理の仕事」に携わるみなさんは「決算を楽に終わらせる」必要があるといえるのです。



【関連リンク】 『決算を楽に終わらせる』シリーズ(All About「経理の仕事」)

「決算を楽に終わらせる2-リストを作る-」
「決算チェックリスト」作成のポイントとコツをご紹介します!

「決算を楽に終わらせる3-月次決算-」
決算を楽に出来る上、経営にも役立つ「月次決算」のご紹介です!
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