コンサルティングのステップ
一般的なコンサルティングのプロセスを見てみましょう。だいたいどのようなプロジェクトであっても、次のようなステップを踏みます。(括弧内は、医者になぞらえたものです)- 課題のヒアリング(病状のヒアリング)
- 問題点の共有、問題意識の共有
- リサーチ(触診、レントゲン等診察)
- 現状の報告、問題点の指摘(診断結果報告、説明)
- 解決策の提示(どうすれば治癒するかの説明。薬の提示、服用の方法、薬理作用の説明)
- 具体的解決のサポート(リハビリ、服薬支援など)
私がかかった医者は、1.だけやって、いきなり5.です。医者の頭の中では2.~4.までは考えているのでしょうが、めんどくさいのか、伝えても無駄だとおもっているのか、あまり説明はありません。しかも(5)は、薬をもらっただけで、なぜこの薬を飲むのか?この薬は何に作用して、どういうロジックで病気を治すのかといった説明が皆無です。
私の胃は、どういう状態だったのでしょうか。診察でなにが判明したのでしょうか。なにが分かって、なにが分からないのでしょうか。病状にどういう可能性があり、最良の場合と、最悪の場合はどういうケースなのでしょうか。それぞれのケースに対して、どのよう治療オプションがあり、それぞれの結果はどうなるのでしょうか。そのための費用対効果はどうなのでしょうか?
そういうことを1づつ事実に基づいて提示し、顧客と認識を一致させ、問題の解決に共同で取り組むのが、コンサルティングのプロセスです。
コンサルティングでは、なにより途中のプロセスが大事です。なぜ、そうなのか?どうして、そうなるのか?きちんと順序だてて、論理的に課題を指摘し、解決策を提示します。そこが重要です。それが、お客さんの納得感を得ることになるのですね。
例え実行してみてあまりうまく行かなかったとしても、納得感があるとなしでは、全然違います。アイデア一発や、途中のプロセスをぬかして「これやってみましょう」ということは、コンサルティングではあり得ません。