2004年の賃金構造基本統計調査(賃金センサス、厚生労働省)によれば、2004年に大学を卒業して就職した大卒者の初任給は、男女とも前年を下回りました。対前年比でマイナスになったのは、男子が96以来8年ぶり、女子が2000年以来4年ぶりのことです。

マイナス幅は男子で1.5%、女子で1.6%。77年以降04年までの「性、学歴別初任給額の対前年増減率の推移」を見る限りでは、過去最大のマイナスとなっています。05年のデータについては、例年通りですとこの11月にも公表されるはずですが、果たして今年はどうなっているのでしょうか。

さて、04年入社組の大卒初任給額を産業別(大分類)で見ると、最高値(他に分類されないサービス業=専門サービス業、学術・研究開発機関、洗濯・理容・美容業など)と最低値(複合サービス業=郵便局、協同組合など)で3万7700円の格差があります。

しかし、初任給が高いからといって、5年後、10年後まで高い賃金水準が維持されるとは限りません。いうまでもないことですが、入社後の昇給幅が異なるからです。

そこで今回は、同調査から、産業別の大卒初任給と30~34歳の所定内賃金額をピックアップし、おおむね入社10年で賃金がどこまで上昇するのかを比較してみました。

最近は、同じ産業に属する企業でも業績に差があり、賃金格差も広がっているようですが、このデータから、自分が所属する業界あるいは転職先として目指している業界の賃金相場を知る一助にはなると思います。

初任給では理系優位
性別に見た大卒初任給のベスト5は以下の通りです。

男子大卒初任給Best5
第1位 サービス業(他に分類されないもの)
第2位 鉱業
第3位 不動産業
第4位 情報通信業
第5位 製造業(管理・事務・技術労働者)

女子大卒初任給Best5
第1位 情報通信業
第2位 電気・ガス・熱供給・水道業
第3位 サービス業(他に分類されないもの)
第4位 鉱業
第4位 教育、学習支援業

大卒者の就職戦線では何かと話題になる理系VS文系の給与差問題ですが、こと初任給を見る限りでは理系優位といえそうです。「サービス業(他に分類されないもの)」の中にも、設計などの専門サービス業、学術・研究開発」など理系の人が活躍できる職場が多く含まれています。女子第4位の「教育、学習支援業」も、算数(数学)、理科など理系が活躍できる職場ですからね。