昨年の春あたりから、人材エージェントのコンサルタント、企業の人事担当者など中途採用に関わる人々の間で、景気の回復に伴って「企業の採用活動が活発化しそうだ」「採用数を増やそうと考えている」といった声が聞かれるようになりました。
その後、しばらく取材の機会もなかったためにデータなどで確認することも怠っていたのですが、3月30日に厚生労働省から発表された「一般職業紹介状況(平成16年2月分)」を見ると、なるほど新規求人数はかなり増加傾向が見られます。
同調査の中から、主な産業について、新規求人数と対前年同月比(パートを除く)を紹介します。中には、40%を超える伸びを示している業界もあります。表にはありませんが、輸送用機械器具製造業のうち、自動車だけで見ると対前年同月比は44.4%と、全産業中最高となっています。
いまの転職市場の特徴は、企業規模の大きいほど伸び率が高くなる傾向があること。具体的な伸び率は、従業員数29人以下が9.9(全数、パートを除くと9.6、以下同)%、30~99人15.9(15.9)%、100~299人15.3(17.9)%、300人~499人14.1(11.2)%、500~999人39.9(45.5)%、1000人以上42.0(36.3)%となっています。