転職のノウハウ/内定・入社・退職手続き

新しい会社に行く前に評判を上げる引継ぎ(2ページ目)

会社を去る時にすべきこと、それは引継ぎです。社会人のマナーとしてどのように行動すべきか?そのポイントをご紹介します。

執筆者:高野 秀敏


現職会社のいいなりにならない!

退社までのスケジュールをしっかり話し合いましょう
退社までのスケジュールをしっかり話し合いましょう
評判を落とさず有給消化をする方法
退職日の前には、有給を使いたいですよね。でもなかなか切り出せない場合もあります。重要な事柄なので必ず上司には相談し、確認しましょう。有給自体は、従業員の権利なので行使できますが、会社の事情も考慮することも必要です。上司に、「最終出社までに、自分ができることは全てやります。」という意思を伝えておきます。スケジュールの確認と報告を行った後、引継ぎ相手にもその点を理解してもらいましょう。引継いでもらう相手は、あなたの業務を引継ぐことによりさらに忙しくなるからです。
余談ですが、成功する人は仕事が増えたときこそ、チャンスと考えポジティブに働くもの。「なんで私があんたの仕事引き継がないといけないの」などという態度を見せる人には、仕事ぶりを評価されたり、昇進が早い人はまずいません。

現職の会社への想いが強くて、申し訳ない気持ちでいっぱいになる方もいるかもしれません。しかし極端な話、あなたが辞めることを喜んでいる人も裏では多少いるものです。実際に私がサラリーマン時代にも、優秀な方が抜けることを影で喜び、やる気になっていた人がいました。その人は、昇進のチャンスがきたと考えたようです。しかし、その人には昇進の声が掛からなかったのを知ると、人生上手くはいかないものだと感じます。

現職のいいなりで、内定取り消し

内定の出ている会社の入社日に間に合わなくて、内定が取り消しになってしまうというパターンです。現職の企業の言い分を聞きすぎた上、引きとめにもあり入社日がズレてしまう。そのような話を転職先の企業にしたところ、「退職すらできない人はウチでは必要ない」とバッサリときられてしまった。笑えない話ですが、たまにあります。
入社日には意味があり、会社にも計画があります。入社日が延びることを取り合ってくれる会社ももちろんありますが、自分から不利な立場に追い込むことはありません。次の会社の入社日にはなにがなんでも合わせましょう。

この件に限りませんが、本当にいろいろな会社、いろいろな社長、いろいろな人事がいます。私の聞いた話の中には、退職の話を切り出したとたんに会社の態度が変わり、足蹴された、パソコンや携帯を取り上げられ放置された、転職先に悪い噂を流された、難癖をつけられて懲戒免職扱いにされたなど、ひどい処遇を受けたという事例もあります。

引継ぎの際に、ついいろいろな話をしてしまいがちですが、次にどの会社に転職するかはできるだけ伏せておいた方が良いです。特に競合している会社に転職される場合、つい同僚にそのことを話してしまう方がいます。しかし、お互いの気持ちを考えると、話すメリットは何もないかと思われます。今はいろいろと活動をしているという風に伝えておけばよいでしょう。

最近の転職希望者の方とお会いしていると、自分自身でキャリアを作らなければいけないと考えている方が増えてきたと思います。会社依存型から自律型へのシフトチェンジですね。これはとても良い風潮といえるでしょう。

たかが引き継ぎですが、されど引継ぎ。
引継ぎのタイミングで、人格が出てしまいます。ビジネスパーソンとしての強さ、弱さ、考え方。
皆さんが、可能な限りの良い引継ぎをしつつ、よりよい転職をされることを願っています。
去り際は感慨深くなるものですが、明るくがんばりましょう!

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