筆記試験の採否に占める比重は?
試験の種類でみる通り、中途採用における筆記試験は、足きりを目的とする新卒とは違って、職業適性、職務を遂行していく上での基礎的な能力や知識、論理能力など、チェックポイントがより明確です。中途採用では入社後に就く職種やポストが前もって決まっていますから、その職種に適応できる能力を備えているかどうかが問われることになるわけです。
では、筆記試験が選考の段階でどれくらいの比重を占めるのかですが、これについては、筆記試験の内容ごとに見ていく必要があります。
上に上げた試験の種類のうち、比較的ボーダーラインが低く設定されているのは論作文です。文章としてよほどひどいとか、漢字や用語の間違いが目立つといったことでもなければ、論旨はとくに問題にされません。ただ、出版社や編集プロダクションなどではこの作文で文章力、発想力、漢字知識などをチェックしますので、できが悪ければそれだけで不合格となることもあります。
一般教養・常識試験は、国語、数学、社会、理科、英語など様々な科目を組み合わせて、高校卒程度のレベルの問題が出題されます。試験の難易度は企業によりまちまちですが、一般的には7割から8割まで正解すれば大丈夫でしょう。
その一方、専門知識を問う試験、能力適性検査、性格適性検査の3つは、採否の判断に大きく影響します。これらは、キャリアのレベルや職業適性を問う試験ですから、得点が低いと面接の出来いかんにかかわらず不採用となると覚悟しておくべきです。
もし不安があるなら、インターネット上で提供されている職業適性検査などを活用して、自分の適性をチェックしてみることをお勧めします。