某雑誌編集部が以前に実施した調査によると、面接に前後して筆記試験を実施する企業の割合は、大手で85%、中小でも35%もありました。筆記試験の結果をどこまで重視するから企業によってもかなり差がありますが、最低でも合格ラインをクリアしなければ、いくら面接をうまくこなしても採用はおぼつかなくなってしまいます。実際問題、中途採用の場面ではどんな試験が行われているのか、その傾向を知り、受験対策を練って臨みましょう。


試験の種類は大別して3種類

筆記試験は、目的や内容から大きく3つに分けることができます。

1つは、仕事への適性を見るもので、これには性格・心理面から職業適性を判断するものと、知的能力や職業への興味の度合の面から適性を図るものとがあります。前者の代表的なものが「クレペリン検査」です。1桁の数字が1行に30個くらい並んでいて、ひたすらそれぞれの数字の和の下一桁を書き込むというあれですね。後者は、コンピュータのソフトウエア会社でプログラマーとしての適性を見るために実施されている「プログラマー適性テスト」が知られますが、中には「総合検査SPI(Synthetic Personality Inventory)」のように性格適性と能力適性を同時にチェックできるテストもあり、多くの企業で採用されています。

筆記試験の2つ目は、いわゆる一般常識テストです。相当の経験があったとしても、常識的な基礎学力に欠けるのではビジネスパースンとして失格というわけで、最低限要求される常識の有無を見るのがその目的となっています。

3つめは作文または論文です。文章力、表現力、漢字力など総合的な力を見るために実施されますが、文章の進め方から論理性を見たり、物事のとらえかた、熱意などをチェックされることもあります。


問題はやさしいが時間が短い適性テスト

ある仕事に対する向き、不向きを一般に職業適性といますが、この職業適性には3つの要素があるといわれます。1つは、自分の性格や資質と仕事の特性が適合するかどうか。2つ目は、知的能力のレベルからみてその仕事に適応できるかどうか。3つ目は、自分の興味や関心とその仕事とが合致するかどうかです。

どんな仕事でも、それぞれに特性があります。社外に出て人に接する機会が多い仕事もあれば、ほとんどデスクについていて、パソコンの画面や帳簿とにらめっこという仕事、文章を読んで理解したり、数を早く正確に処理する必要がある仕事、色彩や音階などに対する感覚が重要となる仕事など千差万別で、それぞれに必要とされる能力も異なってくるわけです。また、「好きこそものの上手なれ」という言葉もあるように、仕事に打ち込めるかどうかは、その仕事好きか嫌いかということにも大きく左右されます。

これら職業適性の3つの要素を、個々にあるいは総合的にチェックしようと作られているのが適性テスト(適性検査)です。先に挙げたクレペリン検査やSPI以外にも、VPI職業興味検査、職業レディネス・テスト、一般職業適性検査などさまざまな適性テストが導入されています。